二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナイレ 『一人の少女の辛い過去』 ( No.2 )
日時: 2010/04/07 16:41
名前: スーザン ◆u66FT3yGnw (ID: 2vs8PEO6)

『2』  凛の秘密


はぁ…やっと学校終わった。てか今日ははやいみたいね、終わるの……。あたしは学校が終わるとすぐ行きつけの病院に向かった。すぐ後ろから誰かがついてきていることを知らずに……。

行き先は「円病院」ここに、妹の瑠奈が入院している。病気で…だ。病名は癌で、髪の毛もぬけていってる、それでもあたしは毎日毎日お見舞いにいって元気になれるからねといっている。瑠奈は口をきくことができない、それでもあたしが話し出すと聞いているのか、うんうんと顔を上下にふっている。

そんな瑠奈にどうしてあたしは何もできないのといつも思っていた。ベッドでうずくまってただ、泣いているあたしを励ましてくれたのは…やっぱり瑠奈だった。瑠奈はあたしにとって誇りだとおもう。今日もあたしは、出来事について瑠奈に話してあげた。瑠奈は時たま考えたり、笑ったり、泣いたりして感情をだしている。でも、決して弱音をはかず我慢している。正直いってあたしもそれをみていると辛い……。

「ねぇ、瑠奈、今日さー、りん、転校したんだよ?」

それでもきちんと聞いてくれる。ふいに病室の扉が開き、蓮、海人音がはいってきた。二人とも心配そうな顔をしながらだ、制服姿で瑠奈に近づく。

「瑠奈ちゃん、元気?久しぶりだな」

蓮が少しかすれた声で瑠奈に話しかける。蓮、あんたってひとは…本当は風邪なんじゃないの?なのに、ここまできてくれるなんて…

「瑠奈、元気なったらあそぼーぜ?」

海人音まで…どうして…ほんとありがと。と、まだいたのか、病室がまた開いた。豪炎寺君と吹雪君がきていたのだ。ゆっくりベッドで寝ている瑠奈にむかって歩く。豪炎寺君が瑠奈の頭を優しく撫でながらいった。

「俺にもさ、ゆうかという妹がいるんだ、そうだな。お前と同じ歳ぐらいかな、事故で入院してるんだよ、でもな、元気をだしてればいつか治る、いつか…治るんだ」

「そうだよ、豪炎寺君がいったとおり、僕もおもうなぁ、凛ちゃん、いいお姉ちゃんだね」ニコ

気が付けば瑠奈はもうまるで太陽のような笑顔だ、あたしは泣き出しそうな気持ちを抑えて顔をうつむかせた、もう、わかってる、わかってるのに…泣いてしまう。瑠奈の手があたしの頭を撫でた。蓮が隣でフォローする。

「きっと、凛を応援してんだよ。な?だから凛も頑張れ」


瑠奈、豪炎寺君、蓮、吹雪君、海人音…ありがとうね、あたし、ううん…もうこの人達の前だったらりんといってもいいんではないかしら……いつもの自分をさらけ出しても…いいよ…ね?