二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】*とある少女の恋愛事情*【夢小説】 ( No.2 )
日時: 2010/06/18 22:34
名前: 紫陽花 (ID: pzZocD64)

【 †.第一蓮.†  +*_さくら_*+ 】

「もう春か……、なんか早ェな」

桜を見ながらその男
……否、土方十四郎は呟いた。

桜並木の道をゆっくり歩く土方。
彼は服こそは私服の着流しであったが
其の他は何も変わらない
口には咥え煙草、そして腰には刀…いや妖刀と言った方が合っているだろうか?
…そんな姿だった。

土方にとって久々のオフなのだろう(誰かさんのせいで)
表情はいつもの怒りに満ちたものっそい怖い表情では無く
どこか優しいふんわりとした表情をしていた

「見て!ママ、桜すんごい綺麗だよ!!」

「ふふふ…そうね、今度パパと一緒にお花見でもしましょうか」

何も考えなしに並木道をほっつき歩いていると、とある会話が土方の耳に入った
満開に咲く桜に目をキラキラ輝かせ母に話しかける子供と
そんな子供を見て幸せそうな笑みを浮かべて返す母
そんな微笑ましい様子に、土方はどこか懐かしみを覚えていた

「(見ろ!トシ、総悟!桜が満開だぞ!)」

「(近藤さん、今度皆でお花見やりましょーよ!…土方抜きで)」

「(んだとゴラァ!)」

まだ若い近藤さんと
まだ可愛げがあった幼い総悟
昔似たような会話したっけ…

土方は昔の会話を思い出しながら、ふうーっと煙草の煙を吐き出すと
口から離し、足でグリグリと炎を消した

顔を上げるのと同時に吹き上げる春の風
心地よい風に髪を靡かせ、土方はまた歩みだした

                     【 〓第一蓮...END〓 】