二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 帝国的日常。 ( No.177 )
日時: 2010/08/04 20:54
名前: 鮫 (ID: 14pOvIO6)

今度は消えないで欲しい…
                   
「……」
普段からは考えられない程静まり返ったグラウンド。
佐久間たち帝国イレブンは、そのグラウンドの隅っこで、あるトレーニングをしていた。
「イメージトレーニング?」
「あぁ。」
事の発端は、ついさっき。
鬼道が全員をグラウンドの隅に集め、そう提案したのだ。
イメージトレーニングなどという頭脳系の練習は、肉体的に修練を積んでいる佐久間たちにとって似つかわしいイメージがあった。
しかし、鬼道が有無を言わさぬ声で「やる」と言った時は、相手が誰であろうと厳守しなければならないのだ。
佐久間たちは、渋々鬼道の提案に従うことにした。
「場所はどこでもいい。とりあえず目を閉じろ。そして、自分たちが試合をしている様子を頭に思い描くんだ。」
佐久間は言われるがままに目を閉じた。
(暗闇の中に浮かび上がるグラウンド…フィールドを駆け抜ける俺たち…指示を飛ばす鬼道さん…敵にボールを奪われて悔しがる鬼道さん…ゴールを決めて喜ぶ鬼道さん…俺と鬼道さん…鬼道さん…鬼道さん…鬼道さん……)
いつの間にやら佐久間の脳内は、鬼道で溢れ返っていた。
「よしっ、そこまで。」
一瞬にして緊張の糸がほぐれたような気がした。
「ふー…なかなか難しいもんだな。」
源田がグローブを締めながら話しかけてきた。
「はんっ、KOGが何を言うか。これくらいできて当たり前だろ?」
たっぷりと嫌味を含んだ言い方で、佐久間は源田を罵ったつもりだった。
しかし源田は意外にも、素直に「だよなぁ…」と頷くと、「頑張らないとな!」などと言って開き直ってしまった。
佐久間が、にこやかに笑う源田にイラついていると、源田の脇からひょっこり成神が現れた。
「へー、源田先輩と佐久間先輩って案外真面目なんですねー」
「案外とか失礼だろ…俺はいつでも全力投球だ!…あ、投球だとハンドじゃん。」
「蹴球じゃないですか?」
「本当だ。何か1年の糞ガキに教えられると余計ムカつくな…」
佐久間は自分が1年に負けたような気がして、あられもなく悔しがった。
「まぁイメトレの最中ずーっと源田先輩のこと考えてた俺よりはマシだと思いますけどねー(笑)」
「なっ…成神っ!」
「あ、先輩の顔真っ赤!かーわいー」
「ななな成神っっ…先輩をおちょくるんじゃない!」
シャイなのかピュアなのか、源田の顔は耳まで真っ赤に染まっていた。
そんな源田に対して、「可愛い」を連発する成神を佐久間は「仲良いなぁ…」と思いながら眺めていた。
                   
今日は短いよ!だって書く気力がほとんど無いんだものww
さっきのせいで…
はい、続きます。長いです。お暇のある照美様はどうぞ最後まで閲覧くださると泣いて喜びます!!