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鬼道視点になります！

第４８話

どうして氷歌がピッチに？
どうして雷門のユニフォームを着ている？
どうして髪を結っている？
分からない事ばかりだ。
だがそんなことを考えている暇はない。
デザームが俺たちに迫ってきているからだ。
しかし、だが、体が動いてくれない。
まずい。避けられない。

デザームが俺たちの目の前に来たその瞬間だった。
バシッ！
という音がした。
誰かがボールを取った音。
あのデザームから？
誰かがボールを奪った？
信じられない。
誰だ？

そう思ってデザームの後ろを見てみると……


そこにはボールを持った氷歌がいた。
嘘だろう？
氷歌が？
氷歌が取ったというのか？
「なまってなかったみたい。」
氷歌はそう言って笑った。
これは作り笑い……
ではない。
間違いない。
氷歌は心から笑っている。
心から楽しんでいる。
何ということだ、デザームから軽々とボールを奪い、笑顔まで見せるなんて。
皆驚いているようだな。
誰より驚いているのはデザームだろう。
信じられないというように目を丸くしている。
一瞬の出来事だったのだから当たり前だ。
そう言えば……
月空中との試合でもあったな……こんなこと。
フィールドの中心にいた氷歌が一瞬で自分側のゴール前でリカからボールを奪ったのだ。
「さあ、行きますか！」
氷歌が嬉しそうにそう言い、走り出した。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
短い……