二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 歌と物語【ボカロ】 ( No.2 )
日時: 2010/10/31 21:45
名前: コトハ (ID: sp0cIx.0)

【悪ノ娘2】

「リン様!!」

部屋のドアがいきなり開き、リンは体をびくりとふるわせた。
部屋に入ってきたのは、メイドのテトだ。

「テ、テト?どうしたの?」

リンが言うとテトは、今にも泣きそうな顔をしていった。

「み、民衆が税を下げろと……」

テトの言葉を聞いて、リンの顔は歪んだ。
明らかにいやな顔をしている。

「人数は?」
「10人ほどです……」
「そう。そいつらをこの部屋に呼びなさい。」
「は、はい!」

リンの言葉を聞いて、テトは走り出した。
走りながら、これから起こるであろう事態に息をのんだ。



「お願いします王女様!!」
「これ以上は耐えられません!」
「どうか食料を」

集められた民衆は思い思いに言葉を発する。
もちろんリンの耳には入っていなかった。

「ああ、テト。レンはまだ来ないの?」
「少々お待ちを、もうすぐ来るそうですので」

リンは、レンを待つ。リンが何かをするときはいつもレンが隣いる。
レンがそうするように、リンに言ったのだ。
 民衆の言葉を無視し、あくびをしているリンを見て、赤い髪をもった青年が立ちあがった。

「王女様。俺たちは真剣なんです。これ以上は耐えられないのです。飢えて死んでいくものもたくさんいます!
  お願いです王女様、食料を分けてください!!」
「メ、メイト!!」

つづいて、長い赤髪をもった少女も立ち上がる。
リンは無表情で2人をみると、静かにほほ笑んだ。

「「?」」

2人が疑問を頭に浮かべると、リンは静かに言い放った。

「さぁ、跪きなさい!!」