二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン 私と世界の仲間達2 ( No.306 )
日時: 2011/05/14 19:48
名前: 薔薇結晶 (ID: kx1LgPV4)
参照: http://bluerosebreak.blog.fc2.com/

第91話 「進化の可能性」







牡丹「雛罌粟!まだ見つからないのか!?」
雛罌粟「簡単に言わないでよ、そっちは?」
牡丹「3人見つけた。すでに逮捕済みだ。」
雛罌粟「! 何よ、あと2人な訳?」
牡丹「あぁ!だからさっさと見つけろ!」
雛罌粟「分かったわよ。」



「…ん〜、まだこれってコトアールの方が優勢なのかな?」

と、緋色の髪の少女が言った。
イギリスの超有名歌手、スカーレット・ファントム。

スーラン「知らない。私は弓道だからサッカーなんて無縁過ぎる。」
リカーラ「私も!テニスだもん、分かんないっ。」
メアリー「多分コトアールの方が優勢なんじゃない?」
梨亜奈「でも日本に勝ってほしいですねぇ。私の国ですし。」
リサ「まずこの舞台にすら立てなかったカナダの事を考えてから発言しようか。」
スカーレット「…。」

リカーラ「ジュリア居たら解説してくれるだろうけどなぁ…。」
メアリー「そりゃ…ねぇ?」
スーラン「ジュリアはサッカー選手なんだから、それくらい出来る。」

梨亜奈「あれっ?あそこに居るの、ジュリアさんじゃないですか?」

と、白薔薇が指を指す先に居たのは、間違いなくジュリアだった。
手ぇ振ってみたら?とスカーレットが梨亜奈に言うと、梨亜奈は手を振った。

すると、ジュリアは気が付いたようで、走ってこちらに向かってきた。
ケータイを片手に。




ジュリア「観に来てたの?」
スカーレット「うん。この日は絶対に観に来るって決めてたから!」
ジュリア「そう。」
スカーレット「でさ、この状況って…どっちの方が優勢なの?」


<<ダァァアアァンッ>>

丁度、円堂の“ゴッドキャッチ”が完成した瞬間だった。

ジュリア「…。」
スーラン「…ジュリア?」
ジュリア「円堂君が“ゴッドキャッチ”を完成させた以上、どちらとも言えないわ。」

スカーレット「どちらとも言えない、か…。」
メアリー「面白くなってきそう?」
ジュリア「えぇ。とても。」


ジュリア「じゃぁ、私は戻るわね。」
リカーラ「戻るって…何処に?」
ジュリア「みんなの所。観に来てるの。」





座席に戻ると、どっっと歓声が沸いた。

ジュリア「びっくりした…。」
マーク「大丈夫か?」
ジュリア「えぇ、もちろんよ。立ち直らせて頂いたわ。」
フィディオ「守、完成させたよ。」
ジュリア「観てたから知ってるわ。」

「これからが、面白い所よね。」


壁山がボールをキープ。マキシからスライディングでボールを奪われるが、鬼道がそれを拾う。
綱海に渡り、飛鷹に渡る。だが、ゴーシュからのスライディングタックル。
倒れるかと思われたが、どうにか踏ん張り、吹雪にパス。そして吹雪は持ち前のスピードで2人抜き。ボールは風丸へ。
風丸の前に3人の選手が居て、そこから虎丸へパス。虎丸は豪炎寺へ。

ブラージ「同じ全員サッカーでも、俺達のカテナチオカウンターとは全然違うぞ!」
ジュリア「でしょうね。」
サクラ「ジュリア。」
ジュリア「十人十色。選手が違えば同じ事をやってもまるで別だわ。」

ジュリア「オルフェウスだけじゃなく、ユニコーンやジ・エンパイア、ナイツ・オブ・クイーン、ザ・キングダムも『経験』があるけれど、イナズマジャパンにはそれが無い。私達はある程度完成されている。だけどイナズマジャパンは未完成…いえ、言い方が悪いわね。経験が無いからこそ無限の進化の可能性があるのよ。だからこそ、彼らは変わっていける…。」

豪炎寺からヒロトへのパス。
だが、ドリブルを続けるヒロトに、ドラゴが身体でドリブルを阻止。

マーク「まずい…!」
ジュリア「マーク、貴方は視界が狭いのかしら?」

そう言って指を指す。
彼女が指さす先に居たのは、紛れも無くGK円堂。
そして円堂がボールを高く高く蹴り上げる。
それに合わせて、ヒロトが跳ぶ。

「“天空落とし”ぃぃぃっっ!!!」

「“ゴッドハンドⅩ”!!!」

じりじりと、ロココが押されている。
次の瞬間、“天空落とし”はゴールに突き刺さった。

わぁぁあぁ、と、タイタニックスタジアムが沸いた。


フィディオ「すごい試合だ…!」
ブラージ「あぁ、何が起こるか想像もつかん!こんなサッカーは初めてだ…!!」

マーク「お前はどうだ?」
ジュリア「確かに想像もつかないわ。」
ディラン「ミー達もこんな試合がしてみたいねぇ!」
ジュリア「…そうね。是非ともやってみたいものだわ。」

<<ピィッ、ピ————————ッッッ>>

前半が終了した。




第91話 終わり