二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: VOC@LOID挿話集【題名変えました】 ( No.29 )
日時: 2011/05/08 14:16
名前: 夢羽 ◆h1A8iHzIDo (ID: lwyoqLK1)

第1章


「さあ、今日も“最後の晩餐”が始まる——」

私は不気味に微笑んだ。
“最後の晩餐”は、私が食べるのではない。
“私に仕える者の最後”という意味だ。
今日は、誰が運ばれてくるのだろう。楽しみだ。

「コンチータ様、大変お待たせいたしました」

扉が開き、ワゴンを押した召使とメイドが礼をした。
ワゴンには様々な料理が置いてあり、その中のひとつを、メイドが私の前に置いた。

「今日は誰?」
「亞北ネルです」

私の質問に、召使が答える。
私は我慢が出来ず、思わず舌なめずりをした。

「そう……。料理をすべて置いて行って。また呼ぶわ」

二人は声を合わせて返事をすると、私の目の前に、身の毛もよだつような料理を並べていった。
召使とメイドが、食堂から出て行く。
それと同時に、私は目の前の料理を食い漁っていった。
口元からは、自然と笑みがこぼれる。

——これが、私の求めた悪食——。


——でも、まだ完成にはほど遠い。

マダ————。