二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 卍ONE PIECE 空翔ける海賊. ⇔コメ200達成! ( No.296 )
日時: 2011/05/08 08:48
名前: 柚麻 ◆hLMPZ4CBa. (ID: a5oq/OYB)
参照: ONE PIECE激ラヴ(^ω^) 62巻GET! 手放せない←

第57話〆 逃亡.


「貴様ら、このリーバス様から逃げられると思うのか!?」

巨体故にすさまじい大きさの声が耳に突き刺さってくる。
ロビンは一人だけ本を読みながら能力で手を咲かせ耳を覆っている。
それ以外のクルーはオールを動かす手で精一杯で、顔をしかめている。

ゾロでさえぐーぐーと寝ていたのに起きたほどの声だった。

「フランキー! バースト出せないの!?」

ナミの悲痛な声に、フランキーは少し考えて言った。

「おれ様のスーパーな船は大丈夫なんだが、コーラ消費するとこの後が不利じゃねぇか?」
「ヨホホホ! この声大きいですねー、鼓膜破れそうです!! 私破れる鼓膜ないんですけどー!!」

陽気な声と共にブルックの"スカルジョーク"が飛び出す。
ロリはため息をついてクルーに聞いた。

「空重、やる? 足止めくらいなら大丈夫だけど……」

右手をリーバスに突き出すと、ヴィルが止めた。

「ロリ、今身っ喰いなんだろ? やめたほうが——」
「……空重くらいなら、大丈夫だと思うんだけど。使いすぎても気絶するだけだし、良いんじゃない?」

軽く言うと、微笑んで体ごとリーバスを向くロリ。

「——空重!!」

ゴツッと鈍い音がして、その後リーバスが前のめりになるのが見えた。
次の瞬間、盛大な音を立ててリーバスは海に沈んだ。

「あれ、足止めのつもりだったんだけど……ほら、早く漕がないと!」

ロリの合図でまた全員がオールを漕ぎ出すが、ロリは力が無いので屋根に上ってリーバスを監視することにした。

その時船室の扉がばたん、と開いてリィフが出てきた。

「皆さん、何をやっているのです? ばたばたと」
「リィフ! お前な、敵と戦っている最中に何処いたんだよ!」

ウソップが聞くと、リィフはぎろり、と睨んだ。

「貴方達の異様な請求額を、まとめていたんです!! 特にウソップさん、ちょこちょこ買いすぎですわよ。卵やタバスコなんてまとめて買ってくださらないかしら!!」

棘だらけの声で言うリィフに、ウソップは後ずさりする。

「まぁ、敵から逃げたんだからいいじゃない? リィフ」

ロリが助け舟をだすと、ウソップが小さな声で「そうだそうだー!」と呟いた。
リィフはロリを見上げてため息をついた。

そこで丁度ルフィが目を覚ました。
海水を飲んでいたのか少し黙っていたが、「巨人のおっさんは!?」と大きな声で叫んだ。

「逃げたわ」

ロビンが本から顔を上げて言うと、コルーが隣で頷く。

「そうかそうか、なははは! おれ寝てた!」

クルー達は全員ルフィに殺意を向けたが、本人は気にするでもなく笑い飛ばしていた。