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筆魔法使い物語
氷歌視点です！

第５話　　「再会と驚き」

「円堂。姫様って言ってるのに久しぶりはおかしいと思う。」
「そうか？」
楽しそうな会話。
相変わらず仲がいいみたい。
「姫とは本当に久しぶりですね。」
有人がそう言う。
「そうね。」
前にあったのは……
３週間くらい前かしら。
【近衛隊】は最近魔物が出たという知らせが入ったせいで討伐に行っていた。
だから会うのは久しぶり。
「魔物は退治してきたの？」
「はい。しっかりと。」
滞りなくと言わんばかりに風丸君が言う。
「そう！皆喜ぶわ！」
良かった！
街も皆も不安そうだったし、これで安心ね。
「あまり悪い奴ではありませんでした。」
豪炎寺君がカバンから小さな瓶を出した。
その中には小さな動物が入っている。
「それが魔物？」
「はい。火吹き熊です。」
火吹き……
「火吹きってその小さな熊が？」
「小さくしたんですよ。」
風丸君が言った。
「【筆】で？」
「そうです。【筆】で少し小さくしました。」
「そうなの……」
少し珍しいのでまじまじと瓶の中の熊を見てしまう。
【筆】の使い方はいろいろあるけど小さくするのはあまり見たことが無いから驚いてしまった。
「驚きましたか？」
豪炎寺君が聞く。
「ええ……どうやったの？」
気になる。これができればいろいろと役に立ちそうだし……
「それはまた今度教えて差し上げます。」
風丸君が丁寧に言った。
「そう。分かった。本当に教えてよ？」
「はい。」
少し嬉しそうに皆が笑った。