二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン 異世界の危機 〜イナGOネタばれゲット!〜 ( No.138 )
日時: 2011/05/02 23:15
名前: 桜花火 (ID: /HyWNmZ0)
参照: pixivのサイトはおススメです!!!

39 黒き城へⅢ

円「遅い〜」

城の入り口付近に、円堂とそのほかの人たちが集まっていた
夏未が一向に姿を見せないので、円堂が愚痴を吐いている
無理もない、円堂たちが夏未と別れた時から三十分以上経っている
とうとう、円堂はその場に座り込んだ

鬼「立て、円堂!」
円「疲れたぁ〜」
茜「なっちゃんはいつも遅いよ〜」
アツヤ「人が遅れたら、怒鳴るくせにな」
リ「いわゆる、更年期?」

すると、そこへちょうどよく、一台の見慣れたバスがやってきた。
円堂たちの前で停止すると、窓から夏未が顔を出した。

夏「誰が更年期ですって?」
アツヤ「出た、地獄耳」
夏「ア・ツ・ヤ?」
アツヤ「……」
円「イナズマキャラバン!?」
茜「だから、取ってきたんだって…」
豪「本当にあるとは…」
夏「早く乗って、スペシャルゲスト的な人もいるから」
全(スペシャルゲスト?)

そんなことに、首を傾げつつ、円堂たちはキャラバンに乗り込んだ
その時には、すでに二人の少年と一人の少女が座席に座っていた
そのうちの髪が青白い少年は、腕を組みながら偉そうにそこにいた

リ「晴矢!風介!!」
アツヤ「チッ、生きてたか…」

アツヤが顔を歪めながら、独り言のように呟いた

晴「おいっ、思いっきり聞こえているぞ!!」
そこへ円堂が割り込むように、アツヤとリュウジの中から飛び出てきた

円「ガゼルにバーン!…じゃなくて、南雲と涼野!?」

円堂が名前を呼ぶが、風介と晴矢はキョトンとする
それもそのはず、円堂の世界の南雲と涼野ではない
聞き覚えのない名前を言われても、疑問を持つだけだ

風介・晴「?」
円「じゃなくて〜!!」
茜「じゃなくて多すぎ…」
リ「風介、晴矢、久しぶりだね!!」
晴「あぁ、久しぶりだな」

晴矢がぶっきらぼうに答えた

アツヤ「おとなしく、くたばってれば、よかったんじゃねぇ〜か?」
晴「おい、だからバリバリ聞こえてんだよ!!」
風介「詳しいことは聞かせてもらった、お前たちは別の世界から来たのだろう?」
円「え?あぁ!」
夏「ほらっ、立ち話してないで早く乗りなさい!!」

夏未が運転席から、声を上げる
その後、次々に席に着いた円堂たちを確認すると、イナズマキャラバンを発車させた
車内では意外と賑やかだった
これから苦しい戦いが待っていることを知らないかのように、彼らは雑談を楽しんでいた

円「冬花もう大丈夫なのか?」
冬『はいっ、昨日よく寝てましたから!』
音「私たちも負けてられませんよ!」
木「そういえば、円堂くん、ユニフォームはどうしたの?」

円堂の前列に座っていた木野が聞いた

円「あっ、ユニフォームなら鞄の中にあるぞ?」
木「じゃあ、その洋服は?」
木野は彼女たちと同じような服装を着ている、円堂たちに視線を向けた

円「あぁ、これはさっき起きた時にメイドに着ろって言われたんだ」

円堂が袖の長い服をパタパタさせながら言った
円堂たちの服装はまるで、アラジンが来ていそうなやつだ
上着はベージュで、ズボンは少し隙間のできる長ズボン
女子のよりも、シンプルなデザインである

円「ユニフォームのほうもいいけど、こっちも暖かいんだ!」
晴「フェアリー王国の民族衣装だ、町の人たちも皆そんな感じだろ?」
音「そういえば、そうですよね…」
夏「今の時期は寒いからね、熱くなればまた変わってくるけど」





そんな話をいているうちに、キャラバンはある、暗い森へ入り込んだ

風「真っ暗だな…」
小「何か出てくるかもね、ウッシシ」

小暮が誰かを驚かそうといった
そのセリフをきいた円堂が身震いした

円「うっ…」
音「小暮君!」
小「ちぇ〜」
風介「ここは『暗黒の森』と言われている…」
吹「本当に暗いよね」
鬼「本当にこんなところに城があるのか?」
夏「もうちょっとよ!」
小「もうちょっととか言っても、もう三時間くらい経ってるよ」
茜「わ〜い、真っ暗!真っ暗!」
アツヤ「子供かよ…」

全員が周りの景色に圧倒されている中で、茜だけがなぜかうれしそうだ
しかし、例外もいた、オレンジ色のバンダナをしたキャプテンが、怯えている

風「円堂…」
円「見えない見えない」
豪「こいつ、オカルトに弱いのか?」
鬼「みたいだな」
染「尾刈斗中の時はなんでビビッてなかったんだ?」
木「さぁ…」

間もなくすると、夏未はキャラバンを止めた

夏「皆、ついたわよ…」

夏未がドアを開くと、円堂たちは次々にキャラバンを下りた

円「なっ、あれって…」

下りたその目線の先には、巨大な城が立っていた
辺りは暗く、城もその暗黒のなかに潜んでいた

冬『あれが…』
















—ブラックキャッスル