二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン☆大好きな、君だから☆ ( No.46 )
- 日時: 2011/08/24 13:24
- 名前: みかん (ID: JJibcEj3)
第一話表:入学式前。〜久遠家の場合〜
ー守くんと世間一般的に言う『お付き合い』をさせてもらい始めてから2年の年月が過ぎて…、2014年 春ー…。
「お父さん、髪のセットこれでOKだよね?真ん中に出来てるよね?」
「おー」
ー快晴と呼ぶのにふさわしい青空の下。桜と、お父さんと、たくさんの人達に見守られて…。
「制服のリボン、歪んでない?」
「んー」
「…。お父さん、今日朝庭に宇宙人が来ちゃったんだけど」
「ほー」
ー久遠冬花16歳。本日高校生になります!
「『ほー』じゃなーい!
ちょっと!仮にも娘の高校入学式の日によりにもよって朝から二日酔い引きずってるってどうなのよー!!」
本日久遠家では朝早くから雷門イレブンのマネージャーを務め、昔よりも幾分かしっかり者に成長した冬花が『高校デビュー』…とまではいかなくともせめて髪型変えてみたら新鮮な気分になれそうじゃない?という秋の提案により今日から変更することになった髪型…。上の方できゅっと結んだポニーテールを揺らしながら育ての親でありまたの顔を世界最強イレブンの監督である道也という男を叱り飛ばしていた。
「う…。すまない冬花。入学式には絶対行くから、お前は先に…」
「はいはい、分かりました。
じゃ、私先に行くから。入学式終わったら声かけてね。会えなかったらちょっと寂しいけどこのまま暫くバイバイだね」
冬花と円堂、風丸、鬼道、豪炎寺、秋の6人は地元雷門高校ではない、ココから少し離れた全寮制の稲妻学園を目指して試験を受け、見事に全員合格した。筆記が最大の難関であった円堂も中学からのスポーツ推薦の枠に入らせてもらえる事となり、こうして無事に合格できたのだ。
また円堂と、皆と、同じ学校に通える…。
それが今の冬花にはたまらなく嬉しかったのだが、同時に寮に入るにつれて別れなければならない久遠家に少し寂しさを感じてもいた。
そんな冬花の心情を見透かした様に道也は愛娘の頭に手を置いた。
「シケた顔してんな。折角第一希望に入れるんだ、もっと嬉しそうな顔してろ。
ーホラ、電車の時間もあるし、円堂を待たせるわけにもいかんし、もう行ったらどうなんだ」
そうやってさり気なく私を気遣ってくれるとこ、大好きだよ。今までありがとう、これからも距離はあろうと私…あなたの娘でいたいな。
そんな臭い台詞は飲み込んで、代わりに道也に向かって小さく笑ってみせると、冬花は「行ってきます!」と元気よく家を飛び出した。