二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ボカロ曲を好き勝手に解釈してみた ( No.363 )
- 日時: 2012/03/11 21:05
- 名前: 蟻 ◆v9jt8.IUtE (ID: hTgX0rwQ)
- 参照: ジェミニ4 泣きやんだら歌おう愛の唄
これからはいつだって歌える。
#04 かけがえのない絆
ねえ、これからは一人で泣かないで。寂しいときはいつでも僕のことを、僕の声を思い出して耳を澄ましてきいていて。きっと僕は、この歌を歌ってあげるから。
雨が降って外に出られないときも、夜が明けて外に出なくちゃいけないときも、憂鬱なときにはいつでも僕と歌を歌おう。君と僕の音が繋がってまわりつづける地球さ。二人で慰めあって、二人で励ましあって、二人で笑いあって、二人で繋がりあえるような絆。いつまでも僕は君を放さない。
どれだけ離れてしまっても、僕らは天かける星座の裏表だよ。僕はもう生きていないけれど、それでもまだこの場所に居る。君が表で、僕が裏。そんな関係が、今ここに在る。今ここに作られた。昨日までなかったような関係が、顔を合わせて、歌を歌って、新しい絆のかたちができた。
さざめく昼も切ない夜も、僕らはいつだって手を繋いだままで離れない。向き合えもしないけど。でもそれでいい。お互いの声が聞こえれば、もうそれでいいよ。
もう君の顔は見れないけれど、君の顔は思い出せるから。声もきこえるから、喋ることもきこえるから。
レンはもう遭えないと言った。二人とも、顔は見れないままだと。それでも繋がっているって、言ってくれた。いつでも話せると、いつでも歌えると。レンは微笑んだ。
ずっと前から助けてもらってた。悲しいときも、悔しいときも、わがまま言ったときだって、いつもレンは私を喜ばせてくれた。弟のくせに、私よりも年上みたいで。年齢は実際変わらないけれど。
今日できた絆も、前まであった絆も、私は一生忘れないよ。顔は見れないけど、ちゃんと覚えているから。
どれだけ距離が空いてても、私たちはいつでも背中合わせで、手を繋いで。全身に伝わるこのぬくもりで、私は笑えるよ、強くいれるよ。
私たちは、空も距離も、障害物を全てこえていつまでも惹かれあうジェミニだから——。
「私が悲しいときには一緒に歌ってよ」
「そんなの、当たり前だよ」
惹かれあう、ジェミニさ————。
end / ジェミニ