二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ボカロ曲小説集】色蝶の行く先 ぷらす ( No.163 )
- 日時: 2011/05/05 22:05
- 名前: 藍蝶 (ID: 3i70snR8)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v=PUDP0k0xHtE
蒼:第3話
”ナイフ”収録後の次の日の夜。
静まりかえるスタジオの廊下。
一人、寝ぼけ眼で樹鯔が歩いていた。
「静かだねぇ〜……明かりがついてるから、誰かいると思ったけど」
独り言のように呟いては、一歩一歩歩みを進める。
「あれっ、樹鯔さんどうして此処にいるんです?」
聞き覚えのある声。よく見れば、何とも言えないポンチョ的な服を着た空であった。
「?御主こそ、何でここにいるのよ」
「あ、藍さんと”からくり卍ばーすと”、”下剋上”の収録しに来たんですよ。でも、藍さん来なくて……」
そういいながら人差し指で頬を掻く仕草を見せる。はっきり言って襲いt(((((((殴
ではなく、ちょっと焦った時の仕草として、定番の物だ。
「おー、空君遅れてごめーん!!あれ、お姉ちゃん?」
いきなり藍が飛び出してきた。タイミングをわきまえてほしいものだ。
「藍さん!『ごめーん!!』じゃ済まされませんよ?1時間もここの人達待たせてるんですから!」
「うー、だから御免だって!仕方ないでしょ、バス3回も乗り遅れてんだから!」
ブツブツ言いながら、二人は怒るディレクター(?)達の待つ部屋へと向かった。
暇なので、樹鯔もちょこちょこついていった。
「じゃ、お願いしまーーす!!」
「お願いします!」
ヘッドホンを装着した二人が言うと、下剋上の音楽が流れ始めた。と同時に二人も歌い始める。
二代目襲名 早三月
番付埋めるは先代ばかり
ここらで一花咲かせませうと
成り上がります下剋上
一番槍 俺がいただき
切り込み隊長鏡音レンだ
連打F5
変な捏造のせいでニコでの俺の扱いはショタ
ちょっとまてゴルァ
俺は漢だ
なめた真似すっと轢くぞロードローラーで
ちょっとイメージ違うんでない
秘めたる力は実はかつてない程の
美声 聴け
キー高くして
ひでぇ滑舌は無視して
歌をくれ!!
先代に太刀打ちできる力を
歌をくれ!!
そいつ武器に俺は成り上がるぜ
そらいくぞ!! 下剋上!!
此処に集え我等鏡音一家 ・・・
一家総出で啖呵切った
ちょいコメ荒れたけどまあいっか
リンがみんなにお詫びちゃんと
リンガ〇ハットで奢るちゃんぽん
こんなデレかたならミク姉より
あたしの方が可愛くねぇ?
でも可愛いだけじゃ何も変わらないから
ここはあえてツン全開
いいか 聴きな 座右の銘は
無論 おk、緑は、敵だ。
次代担うこの熱い胸には
機械に無い魂が宿る
鏡音一家の御旗の下
集う絵師楽師が振り翳す炎
一騎当千の虎を筆頭に
臨機応変に掴みに行く勝利
歌をくれる
楽師達には夢かなう声を
ふたり描く
絵師達には笑顔を捧げるぜ
作者GJ!! 下剋上!!
此処に集え我等鏡音一家
作者GJ!! 下剋上!!
此処に集え我等鏡音一家
作者GJ!! 下剋上!!
此処に集え我等鏡音一家
作者GJ!! 下剋上!!
此処に集え我等鏡音一家
そらいくぞ!!下剋上!!
此処に集え我等鏡音一家
「ふえー!次はからくりね!よろー!!」
「よろしくお願いします!」
一気に何かが外れたような藍と、先程と同様敬語で話す空。
”からくり卍ばーすと”がヘッドホンの中で流れ始める。
眠らない街の真ん中で 立ち止まってさ
抑えられない 此の衝動?
振り八つ口に隠してる 抜き身の狂気を
ちょっとタメサセテ欲しいの
just stay? 時刻は丑三つ時
紅く 紅く 染まる欲を
吐き出して 引き金を引いたら
綺麗な紅に染まる指
コワシテ、コワシテ
タリナイヨ? タ リ ナ イ
満たされない 破壊衝動
脆い 脆い 脆い ヒトなんて
所詮は 捨テラレタ殺戮人形(カラクリ)
「ナンノタメニツクラレタノ?」っていう
其レ オシエテヨ?
「偶然」なんてことは起こらない
白と黒で 隔てられた全ての 善/悪
始めから全部決まっている
筋書き通りに 左手鳴らせば 粛正
just stay? 時刻は丑三つ時
狩り捕るは 全ての「悪」
逃れられないぜ? 地の果てまで、追いつめ
塵すら残さない
コワシテ、コワシテ
全てを 排 除 す る
終わらない 破壊行動
消えろ 消えろ 消えろ アク全て
所詮は 堕チブレタ ガラクタ
「何のために、生かしておく?」っていう
其レ オシエテヤル
コワシテ、コワシテ
タリナイヨ? タ リ ナ イ
満たされない 破壊衝動
脆い 脆い 脆い ヒトなんて
所詮は 捨テラレタ殺戮人形(カラクリ)
「ナンノタメニツクラレタノ?」っていう
其レ オシエテヨ?
コワシテ、コワシテ
全てを 排 除 す る
終わらない 破壊行動
キエロ キエロ キエロ 悪全て
所詮は 堕チブレタ ガ ラ ク タ
「何のために、生かしておく?」っていう
其レ オシエテヤル
「終わったぁーーーー!」
「何か、あっけない?ですね」
ヘッドホンを外し、スタジオから出て来る二人。
「お疲れ、お二人さん。どーでした?」
「う〜ん、練習の時よりも少し悪いって感じ?」
「俺は結構いい方だったと思います」
こうして”下剋上”、”からくり卍ばーすと”の収録は終わった。樹鯔は一体何なのか、それは俺にも分からない。