二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【REBORN日常】Distance【参照3000超】 ( No.200 )
- 日時: 2013/03/15 13:32
- 名前: 北大路 ◆Hy48GP/C2A (ID: mYaacdZq)
- 参照: http://p.tl/FKt8
参照3000超記念
#零-弐「月に揺らめく狼二匹」
野郎どもの面接に加え、笹川との(一方的な)面接を終えた先生は、もはや人の顔ではないような、そんな顔をしていた。あえて言うなら、『銀魂』の屁怒絽さんみたいな顔である。
「まったく……最後はお前か」
先生が嫌そうな顔をした。なぜならユナは、学年トップを争う(もちろんワーストの方)学力、授業態度、生活態度、成績、進路など、一番話すことが多い相手である。
急に抜け毛の症状を患ったのは、実はユナのせいなのではないだろうかと、先生は密かに思っている。
「ごめんね最後が如月で」
そう言いながら、ユナは席に着いた。相談室は、普通の教室と同じ広さなのだが、椅子と机が2対あるのみなので、だだっ広く感じてしまう。
「うん、許さん」
そう言いながらも、先生はさっきユナ書いたアンケートを見ながら話し始めた。
「で、お前さ、何か悩んでんのか?」
先生は顔を上げるなり言った。いきなり言われたのでびっくりしたユナだったが、ユナは「美しすぎることです」と半笑いで言った。
先生は「あ、そんなことかよ」と軽く流した。しかし次に、
「アンケートに書くくらいなんだから、もっと深刻な悩みかと思ったけど……」
え? とユナは思った。アンケートには「そう思う」(ランクは1番上)にだけ丸をつけたのだが……、というところまでユナの思考が至った時には、もう遅かった。
「真面目にやらんかあああ!!」
炎属性、パゲドラゴンJr.、level99、戦闘力54万。怒涛のファイヤブレス攻撃!!
……などと言っている場合ではなかった。本当に火を噴きそうな勢いで怒る怒る。怖いなんてものではなかった。
ユナは慌てて教室から逃げ出した。パゲドラゴンJr.は、更にたくさんの火を噴いてユナを追いかける。
「なぜ逃げるんだああああああ!!!」
「先生怖いですもん!!!」
ユナは振り返ることなく逃げ続けた。
*
午後5時45分、並盛商店街。
パゲドラゴンJr.から逃げ切ることは叶わず。みっちりと面接を、かれこれ40分行ったのだろうか。怒っているせいもあって、先生は「将来のことは考えてるのか」「お前それじゃ公立高校受からないぞ」など、耳にいたい言葉を吐きまくる。
「好き放題言いやがって……」
何だかむしゃくしゃとした気持ちになったが、だからといって、どうなる訳でもない。ユナはイライラしながら、商店街のアーケードをくぐり抜けていく。
そーだ、ゲーセン行こうかなー。ふとそんなことを思ったユナ。お金があったかどうかは、気にしなかった。とりあえずゲーセン行きたい。それだけだった。
*