二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

もう、駄目だ。 part2 ( No.89 )
日時: 2011/08/14 12:53
名前: 空音さくら (ID: Pr1SsiXj)

「—っ」
くら、と。目眩が襲う。
緊張しすぎたわけじゃない。心臓の病気だってもう治った。

—それはきっと、何度も時間を超えてきた私への、何かのメッセージなんだなって、私は思った。
「ごめんなさい。保健室行ってくるので、」
「あ、だったらあたし!保険係なんだぁ〜。場所、教えるね!」

さくらが手を挙げる。
—どうしよう?
私と桜の出会いが運命を変えるとしたら?
 関わり合いをもったことで何かが変わるとすれば?

「一人で行けるわ、かまわないで。」
「えっ…………?」
おかしいに決まってる。
転校生が一人で保健室?場所も知ってないのに。

さくら………貴方を今度こそ救って見せるから。
まってて、………もうちょっと。

「暁美さんって、前はどんな学校だったの?」
「部活は何やってたの?」
「すごい綺麗な髪だよねぇ〜」

「…………………五月蠅いわね、」
さくら以外はどうでもいい、
全部時間の無駄。
「あ〜………ご、ごめんねっ」
「なにこいつ………なまいきすぎない?」
「しっ……!聞こえてるよ、」
「だって………。」

魔女ね—。
使い魔は無視して、ある程度魔女を倒して、
グリーフシードを確保すれば、………。

「え—?ほむら…ちゃん?」
魔女を倒そうとしていたら、さくらがいた。
結界に閉じ込められたみたいだ。

—どうしよう、
これで………"関わり合い"が出来た。
私とさくらがじゃない、魔女とさくらに。だ、

最後まで、もがいてやる。
さくらを助けるために、

「私、魔法少女。っていうの、」
「魔法少女—?」
「待ってて、今、こいつらを倒すから。」

「ええ!!!?すっごい……!!ほむらちゃんすごいね!」
「—そんなにすごくないわ、」
「ほむらちゃん、かっこいいよ!!」
「ありがとう。」

—ワルプルギスの夜、
「ぁ………っほむ……らちゃ……っ」
「さくらぁ………!!!!やめて……死なないで、ねえ!?」
ワルプルギスの夜に、捕まったさくら。

「ありがと…………ね、」
ぽつり、呟いて、—。

ワルプルギスの口が大きく開いて、
さくらを飲み込む。
「いやぁ………!!さくらぁ……っ」

—ごくり、

何度も叫ぶ、
ねえ、ねえ!!
『ありがと………ね、』
さくらぁ………!!!

もう、駄目だ…………。

ぱきん、
ソウルジェムのひびが入る音。
何度も何度も聞いた音、

私の、ソウルジェム—?
そっか、私が諦めたから………、
「ぅぁぁぁぁああああっ!!!!」

大きく叫ぶ、
視界があっという間に狭くなる。
体の力が抜けていって—。

ソウルジェムが、グリーフシードに変わった。

【魔女】
世界最強の魔女、
帆邨ノ闇。(ホムラノヤミ)

私のソウルジェムの爆発で、
ワルプルギスの夜は消えた。
私のソウルジェムは、信じられない程の因果がたまっていて—。その爆発は、すさまじかった。

そして、
その因果の塊が、
魔女になった。

最強の魔女に、