二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】真選組女中ですけど。【参照700突破!】 ( No.165 )
日時: 2011/08/25 22:52
名前: いちか ◆iK/S6sZnHA (ID: H4NN94uP)



「…全然泥棒来る様子無いんですけど」

新八くんが呟く。

綺麗な満月の夜。
私たちは木や草の陰に隠れてふんどし仮面を待つものの、一向に現れる気配がない。


47)石橋は叩いて渡れ。


「これひょっとして、今日来ないんじゃないですか? いや、今日だけじゃなくてむしろ永遠に」
「大丈夫だよ、来るって」
「いやだから何を根拠に来るって言ってるんですか?」

新八くんピリピリしておるな。

「こういうのは気長に待たなきゃいけんのですよ」
「お前完全にだらけてんじゃねェか」
「あ」

だってーもう疲れたんだもん!
ずっと座ってなんていられんわ!
私はもう足かっぴろげて待たせてもらいます!

「もう誰でもいいんじゃないですか? この際手近なやつで済ませやしょうぜ」
「口裏合わせりゃバレねェか」
「そうですよ、そうしましょう」

「手近って何! 口裏って何!」

あーもう新八くんはうるさいな。青筋たってるよ大丈夫?

「…あれ、そういえばザキさん達はどこへ?」
「山崎達なら……」

土方さんが口を開いた瞬間、
何故か銀さん達がこっちに飛んできた。
何ケンカしてんだよこんな時にッ………って、へぶっ!!

「誰だ私の上に乗っかってる奴ァァァ!!」

…む、煙草臭い…

「お前かァ土方ァァ!」
「俺だってワザと乗っかったわけじゃねーよ!」
「体格差は一目両全でアンタの方がでかいのに私の上乗ってんじゃねー! むしろ庇え!」
「てめェなんか庇ったって何の得もねェだろうがよ!」
「何だとコノヤロー!!」

ふひゃあああ刀抜きおったぞこやつ!
気に入らないことがあったら簡単にポンポン抜きやがって。

でも今日の私は妙にイライラしてるから怯えんぞ!

ギャアギャアと団子になってケンカしていると、近藤さんが大人な対応で私たちを宥めてくる。

「あーもう止めて止めて、ケンカしない! ふー、暑いから皆イライラしてんだなァ。うし、ちょっと休憩!」

「黙れよダメヒゲ!」
「黙れよケツ毛!」
「黙れよからまり君!」
「黙れ味噌パン」
「黙れよゴリ」
「黙れ変態ストーカー」

上から銀さん、お妙さん、神楽ちゃん、土方さん、沖田さん、わたし。


「暑さのせいだよね! 暑いのがいけないんだよね!
 …そうだ、何か冷たいもの買ってくるよ。そしたら皆少しは落ち着くんじゃないかなァ」

「小豆アイス!」
「何かパフェ的なもの!」
「バーゲンダッシュアイス!」
「ホヤの酢の物」
「牛丼豚汁弁当マヨネーズ500ミリリットルサイズボトルオプションで…」
「シュークリームベリーソースがけ!」
「お、お茶…」

「はいはい。買ってくるから大人しくしてなさいよ!」
「うっせーゴリラはやく買ってこい」
「だれ今の、鈴ちゃん!? 反抗期なの!? お父さん悲しい!」

誰があんたの娘になったよ、
それだったら私ゴリラみたくなってるよ。

ていうかいたッ! 痛い!


近藤さんが歩き出した、その瞬間。



ピピピッ

— ドォォン!!!


「「「「「「?」」」」」」

戦う手を止め、爆発音のした方へ目をやると。

黒い煙の中から、爆発した近藤さんの姿が。

「あら、近藤さんが爆発したわ」
「あぁ、暑かったアルヨ」
「そりゃあ爆発もするな」

燃え尽きたか、近藤さん。

「んなわけねェだろ。自分で仕掛けた地雷踏んだんだよ。どこに地雷あるのかわかんないのにバカだねー」

あははははは!と皆で爆発した近藤さんを笑った。
まぁそこの地雷仕掛けたの多分私なんだけどね! あはは!

すると、新八くんがいきなり真顔に戻る。

「あれ!ちょっと待って。ひょっとして…どこに仕掛けたか、皆覚えてないの?」

…あ。

「大変だわ。明日新聞配達のおじさんが爆発するわ」
「言ってる場合ですか!」

新八くんがお妙さんに突っ込んだ、その時。



「 アッハハハハハハハハハハハハハ!! 」


道場の屋根の上から、男の笑い声。