二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- 中編その1.入学 ( No.31 )
- 日時: 2011/09/29 20:42
- 名前: 伊莉寿 (ID: r4kEfg7B)
*最強姉弟と3TOP*
ラピス・フォルール、とバダップが呟いた。そして空間ディスプレイを開く。
全校生徒のデータだ。
ラピス「あの…戻って良いですか…?」
エスカバ「は?!お前、話聞いてたんだろ!!」
話。
ラ「えっ??!聞いてなんかいませんけど」
エ「嘘っぽい。」
ラ「聞いてなんかいません!」
エ「嘘つくな!」
ラ「魁渡みたいなこ……!」
エ「カイト?」
ハッとして口をつぐんだ。キラード博士に言われていたことを思い出したから。
キ『良いですか、貴女はラピス・フォルール。流星瑠璃花としての言葉を言ってはいけません。最悪の場合、感付かれてしまいますから。』
慌てて何でもないと言い返した。と、バダップがディスプレイを閉じる。
バ「全校生徒のデータには無いな…」
エスカバがじっとラピスを見た。…彼女の背中を、何か冷たい物が走る。
エ「スパイの可能性、大だな。」
ミ「同感だよ。」
バ「いや試験を受けに…」
ラ「えっ…;」
がしっ、とエスカバがラピスの手首を握る。恐らくバダップの声は届いていない。
エスカバは、そのままラピスをズルズルと引きずって部屋を出た。
ラ「ちょっ、何で何で引きずるんですかぁぁぁぁ!!!!!」
エ「提督の所に。」
ラ「やっ、提督って…」
いきなりラスボスと対面の可能性あり。
*
わ、私…引きずられる羽目に^^;
ラ「あの、手、離してくれませんか?立てますから」
エ「逃げられたら元も子もないだろ!」
…実際スパイだから何も言えません。嘘はつきたくありませんし…。
でも逃げるなんて絶対にしません!!!
ラ「如何にかしてくれませんか…?」
私の後ろを歩いてついて来ていた三つ編みの方に言うと、少し迷った様な顔をしてから…
ミ「エスカバ、彼女は捕まった魚じゃないんだ、歩けるから離してやれ。」
さっ、魚????!!!!
ミ「そもそも、手を離したら君は逃げられると思っているのか?」
わ…魁渡みたいな人がいっぱい。(軽く失礼)
とりあえず私は手を離してもらえた。ズボンに付いた埃を払おうと思ったけど、払う程埃が付いていなかった。
廊下はピカピカに磨かれていて、埃一つ見当たらない。すごく清潔だった。
あのまま手を引っ張られていたら、いきなり提督に御対面してしまう所だったのかも…怖いです。
ラ「私、試験を受けに来ただけなんです!」
ミ「…編入試験?」
バ「まだ入学していないから、データに無いのも当たり前だったという訳か。」
言った後、彼は顔を少しだけしかめました。
私はその言葉に頷く。どちらにせよスパイ容疑は完全に晴れない。けれど事実は言っておきたかった。
エ「話は聞かれてたかもしれないだろ、あれは機密事項で生徒には言ってはいけないはずだ。」
凄い秘密…もしかするかもしれない…。
と、額に紋章がある男子生徒の方が今来た道を引き返した。私に付いて来い、と言って。
後をついて行くと、正しくさっきの場所でした。闘技場…の様です。
バ「今からお前のデータを取る。」
ラ「…ぇ?」
デ、データ?
ミ「つまり、身体能力の…という事だね。」
ラ「な、なな何で今??!!」
驚いてそう言うと、紋章の方は真面目な、少し恐怖さえ感じそうな顔で答えた。
「今さっき、お前の入学が確定した。」
*つづく*