二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re:  、 泣き虫な空 [ポケモン擬人化!]  ( No.2 )
日時: 2011/10/30 20:06
名前: 兎子. ◆.UAIP8bSDA (ID: Lnsp.uM2)


[ 束の間の休息と小さな幸せ ] エリナ+ガブリアス♂+ブラッキー♂



「——エリナ!」

 愛しい、俺の主人は危なっかしい。何時もふわふわしていて、活発で、何処にでも行ってしまう。だから俺が見ていてあげないとダメなんだよなあ、と少しだけ嬉しげに話すガブリアスにブラッキーは小さく笑んだ。
 家族を愛しいと思ったことは数多ある。だが、主人を愛しいと思ったことは一度も無い。最も、エーフィのことは何度も愛しいと思った。俺もそろそろ主人を探すべきか、とブラッキーは呟く。楽しげに駆け回るエリナを追いかけるガブリアスは何処か楽しげで、その瞳は愛しげに細められていて。
 昔のガブリアスは荒れていて今も面影も無いことを考えると、矢張り主人の影響力は凄まじいらしく。

「……幸せか?」

 疲れ果てて眠ってしまったエリナを膝の上に置き、後ろからエリナの解かれた金髪を撫でているガブリアスにブラッキーは問いかけた。ガブリアスは緩く笑みを浮かべ、大きく頷いた。

「嗚呼……エリナの傍に居れて幸せだ」
「そう、か」

 エリナを見詰め緩く笑んでいるガブリアスをブラッキーは見ながら、その無表情の中にも小さな笑みを浮かべて見せた。
 ブラッキーが笑う時は殆どないので、ガブリアスは驚いたような表情を浮かべたがすぐに同意するように頷き、ブラッキーに問いかけた。

「ブラッキーも、エリナを認めてる」
「、は、」
「——そうだろ? この子は周りを笑顔にされるんだ。エーフィ以外でお前が認めてるのは、この子だろ」

 一瞬だけブラッキーは首を傾げたが、すぐに何時もの無表情のまま首を横に振った。

「エリナと、お前だよ」
「……そうか、嬉しいな」


/束の間の休息と小さな幸せ



「エーフィ、エーフィ!」「あら、エリナ。珍しいわね、どうしたの?」「ブラッキーにこれ渡して! あと、エーフィのぶん!」「……クッキー?」「うん、そう、ブラッキーとエーフィだけだから皆にないしょね!」