二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【pksp/pkmn短編集】さよならの恋の唄【リク募集】 ( No.332 )
- 日時: 2012/08/05 22:12
- 名前: 愛河 姫奈 (ID: ZUrGQhyc)
- 参照: http://id37.fm-p.jp/336/8710kuma/
グリイエ子のクロム語り小説
「うわああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
ーまた、あの夢に魘された。
その瞬間に"バンッ"扉を思いっきり開けられた。
「どうしたんだ、クロム姉さん?!」
「何もないよ、ベリル…」
いつもそうだった。何か嫌なことがあったらあの夢を見続ける。俺にとってはとても恐いことだった。あの、周りからみんな消えていく感触がー…。
それと、「君は男だもんね。」あいつの声も聞こえてくる。めんどくさいあいつの声が、耳の中に響き続けて、俺の心を惑わせ続けてくる。
本当は、「君は女の子でしょ?」と言われたかった。分かってたけどな、誰も俺を"女"として見てくれた奴はだれ一人いない。家族の中でもメノウ兄ちゃんとかは勘違いしてそうだから恐い。
「ベリル…せめてノックしてくれ。これでも一応女なんだが…。」
「ご、ごめん。緊急時かと思って;;;」
そう言ってベリルが慌てて勢いよく扉を閉めて出て言った。もう少しソフトに閉めてくれないのだろうか?
まぁ、あれでも俺の兄弟の中で常識人と言える人なんだが。どうしてこんなに可笑しい人ばっかりなのだろう。
母さんの血が多く流れているのだろうか?あまり父さんに似ている人が居ない気がする。
本当は俺もそんな正確になりたかった。でも、別にこの性格が嫌いなわけではない。
だって、父さんの事は少なからず尊敬しているからだ。でも、やっぱり女らしくしてみたいとも思う。しかし、それをルカには言わない。
言ったら、どんなフリふりロリータ服を着せられて、公の場の見世物にさせられて恥をかくだけだ。そんなこと、安易に想像できる。
しかも、俺とルカはなんの関係もないし、さらにはあいつは俺を男だと思ってるくせに女装をさせていると同じ事をしてくるのだ。
…もしかして同性愛でもしたいのだろうか?悪いが、俺は男ではないのでそれは無理な話だ。まぁ、あいつの性格上それはないと…思いたい。
そうじゃないと俺が危ない。犯されたら笑い話にならない。まぁ、犯されそうになったら破壊光線でもぶち当ててやろうと思う。
「でも、今日の夢はやけにリアルだったな…。」
本当に耳元で誰かが「助けて…!」と言ってきたようだ。それが誰なのかはいつも分からない。
何時から夢を見だしたかも忘れてしまっている。でも、その声が懐かしいといつも思うのだ。
もう聞きたくない。と思う自分もいれば、また聞きたい。と思う自分もいる。
凄く複雑な気持ちだが、自分でもあまり理解ができない。しかし誰かに聞くわけにもいかないからー…。
(俺は今日も独り、夢に魘され続けるのだろう。)
そう思うと胸が痛んだ。
「きみ、だぁれ?」
もし思いが通じるのならば…。
昔の"あの彼"にあいたい。
今は面影も残っていないけれど、
助けれくれるって信じてるから。