二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: そこに空があるから [inzm] ( No.242 )
日時: 2013/03/08 21:10
名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)

 44話「嘘と本当」

広場でサッカーをする少年達と少女
その光景を観る少女と少年

「おねぇちゃぁん!!みてる〜?」
少年---マコトはかがりを見て叫ぶ
かがりは小さく手を振り
「見てるわ」
微笑む

それを見るアフロディ


「…かがり」
アフロディは真剣な表情でかがりを見る
「何?」
真剣な表情の中に苦しさが見える

「かがり…君の弟は、もう」
言いにくそうに止まる
それを見、かがりは儚く笑う


「わかってる」
返ってきた言葉はシンプルだった

「あの子はもう…5年も前にあたしの目の前で。あたしが弱かったから」
かがりは後悔が滲む声で言う


「きっとあの子はあたしの本当の弟じゃない」
皆が思っているが言うとこのできない予想

「これは誰かが仕組んだ事なのかもしれない。
全ては誰かの筋書き通りで、あたしはソノ物語の登場人物なのかもしれない」
かがりは続ける

その表情は苦しく悲しく

「だけど、あたしには…あたしを“姉”と言う“弟”(あの子)を突き放すことはできない」





「もう…差し伸べられた手を。払う事なんて-------------------------------------出来ない」

「かがり…君はそれでいいのかい?もし、ソレが本当なら君が1番傷つく」
アフロディの言う事は正しい
かがりは静かに笑う

「いいの。あたしが傷つくだけなら…あたしは。これが、あたしの決めた道だから」












「嘘の中の真実。真実の中の嘘…どれが本当でどれが嘘?分からない。だけど、貴女は此処へ来る」
銀色の少女は告げる
「“真実”を知るために。そして、彼の5年を知るために…」




「その時が、貴女かあたしの最後」




「真実を知るのはこの場所と、あたし。そして…失われた“記憶”だけ」