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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ボカロ曲物語〜歌の世界を君に〜 ( No.2 )
- 日時: 2012/01/07 20:49
- 名前: 流夢 (ID: O72/xQMk)
【カゲロウデイズ】
南「蒼〜今何時?」
蒼「午後12時半。ちなみに今日は8月15日だよ」
南「あはは、聞こうとしてるのばれた?」
蒼「当たり前だろ?何年一緒に居ると思ってんだよ」
2人が笑う。
何時もと同じ日々だ。
蒼「それにしても・・・」
蒼・南「暑い〜・・・。・・・」
2人が同時に言い、顔を見合わせる。
ぷっと吹き出したかと思えば、大笑いしていた。
今日は日差しが眩しい。
ずっと外に居れば、病気になってしまいそうだ。
2人の家の近くにある公園ですることも無く駄弁っている。
キィ・・・キィ・・・とブランコに乗っていた。
南は膝に黒猫を乗せていた。
南「でもまぁ・・・夏は嫌いかな」
南が猫を撫でながら呟く。
その時、猫が膝から飛び降りて、公園の外に出て行こうとする。
南「えっ・・・ちょっと待って!」
南は猫を追いかけて走っていってしまう。
蒼はやれやれと後ろに付いて行った。
猫が信号を渡る。
勿論南も渡ろうとした。
南が数歩出た時。
信号が赤に変わった。
南は気が付かない。
蒼「南!危ないッ!!信号赤だぞ!!」
南「え・・・ッ!?ッ!!!」
その瞬間トラックが南にぶつかり、南を引きずる。
トラックのブレーキ音が泣き叫んだ子供の声に聞こえた。
蒼「南——!!」
道路や付近が南の血飛沫で真赤に染まる。
蒼の顔や服にも、血が付いた。
そこらじゅうに血の臭いが立ち込める。
その臭いに蒼が噎せ返った。
蒼「げほっげほっ・・・な・・・なんでこんな事にッ」
蒼の居る信号前の反対側に、蒼によく似た人物が居るように見えた。
その蒼によく似た奴は、陽炎だ。
陽炎は舌を出してこう言った。
陽炎「嘘じゃないぞ」
嗤い声にも聞こえた。
晴れた青空。
空の水色とその色をかき回すような蝉の音。
蒼の視界はそこで眩み、記憶も途絶えた。
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