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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【薄桜鬼】 死神少女と約束の桜 ( No.37 )
- 日時: 2012/01/25 18:31
- 名前: 雛苺 (ID: X9g0Xy3m)
- 参照: 元・悪魔ビビでございます。
第11話
「あ、おはよう。伊織ちゃん」
にこりと笑って挨拶をする千鶴に伊織は微笑み返した。
「おはよう。千鶴ちゃん」
「道場の案内に来ました」
「ありがと。ちょっと待っててね、今昴呼んでくるから!」
伊織はそう言うと部屋の中へと姿を消した。昴は朝に弱い。確かに、死神の活動時間は夜といえば夜なのだが、それにしても昴は朝に弱すぎだと伊織は思った。
「すーばーる!朝だよ!!」
「んーーー・・・もちょっとぉ・・」
「だーめ!今日は道場に来るように言われてたでしょ?」
「・・・・めんどくせぇー」
そう言いながら渋々起きあがる昴に伊織は微笑みかけた。
「おはよ。昴」
「あぁ、おはよ」
昴は瞬き一つで着替えをすると自らの影から夜叉桜を取り出す。其れを丁寧に腰に差した。昴は息を一つ付くとにっこり笑った。
「さ、いきましょうか」
「まぁ・・別にいいんですけど・・」
ボソッと小さく伊織は呟いた。所は変わって道場。伊織の目の前には-----------刀を構えた幹部たちが居た。前代未聞、相手は幹部、そして持ち物は真剣。こんな腕試しは聞いたことがない。楽しそうに笑っているあたりこれを提案したのは沖田だろう。伊織は小さく溜息を漏らした。
「始めッ!!」
近藤の威厳のある声で藤堂と沖田が飛び出してきた。伊織は一度眼を閉じ、再び瞼を上げた。
キィン
「なっ・・・」
「嘘でしょ!?」
伊織は2人の刀を同時に受け止めた。技とは力の入れ方だ。細い腕の伊織でも力の入れ方さえ知っておけば男2人分くらいは受け止められる。
にやっと笑い伊織は2人を弾き返した。
「くっ・・」
「うおっ・・!」
すかさず左脚を踏み込み藤堂の刀を振り落とした。
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