二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 黒子のバスケ ー白銀の女神ー ( No.288 )
日時: 2012/09/24 16:47
名前: 黎 (ID: 6Bgu9cRk)

「あー…。やっと部活ってかんじだなー。」
「そうだね。」
 体育館へ向かう途中、青峰と桃井が雑談を交わしていた。
 すると途中で萌香に出会った。
「萌香!けが、大丈夫!?」
「ああ。今日からもう自由に行動していいって。」
 ふにゃりと萌香は微笑んだ。
「じゃあ、萌香の3日ぶりの部活ってことか。おッ。さっさと行くぞ。」
 と、言う青峰の言葉で3人は歩き出した。
「久しぶりの授業だったから少し寝むかったんだ・・・。」
「わかるぜそれ。いっつも眠くてしょうがねえ。」
「青峰君はいつも寝てるじゃない!」
 あはは…と、3人は笑った。
「ところでさー。…あんときの赤司の告白萌香、お前返事返したのか?」
「へ?」
 青峰の唐突な質問に萌香は5秒ぐらい固まった。そして、ぼっと顔が赤くなった。
「ああああああれは告白じゃなくて、私を帰らせるために言ったんだ!絶対!それに征十郎だって私なんか・・・。」
「あっ赤司君だ。」
 手をブンブン振って否定する萌香に桃井は西の方向へ指差した。
 確かに西の方向を見ると、赤司が体育館へ向かって歩いていた。
「か・・・隠してくれ!」
「なんでだよ!」
「いいから!」
 萌香はマッハ500の速さで青峰の後ろへ隠れこんだ。
 赤司は気づいたように、
「青峰。桃井。奇遇だな。・・・ん?さっき萌香の声が聞こえたような気がしたんだが。」
 桃井はそんな赤司の言葉にチラリと萌香を見る。
 なんとかして、という萌香のジェスチャーに桃井は了解、というサインを出した。
「…気のせいだと思うよ?赤司君。ほら、早く体育館向かおッ!」
 桃井の後押しに青峰と赤司はおとなしく体育館へ行った。
「…萌香。もう行ったよ。そんなに縮こまらなくていいじゃない。」
 と、桃井がそっと萌香の肩を触る。
「僕もそう思います。」
 にゅっとどこから現れたのか黒子が口をはさむ。
「て、テツ君!」
 桃井は驚き後ろへのけぞる。
「もう、萌香さんを脅かす人はいないんですよ?みんなと笑って過ごしたほうがいいですよ。」
「…違うんだテツヤ。そういうことじゃなくて・・・。」
 萌香は少しずつ歩き出した。
「…私が廃工場に誘拐された時でも、征十郎はあんな言葉をかけてくれた。その時は私も本気でうれしかった。でも、もし、それが勘違いだったら…。私、馬鹿じゃないか・・・。」
 萌香は赤くなった顔を手で押さえる。
「・・・ッ!可愛い!萌香!」
「う!」
 ギュウウと桃井に抱きしめられた萌香はうめき声をあげた。
「だったらご本人に聞いてみましょう。」
「ええっ!?」
 黒子は萌香の腕を引っ張ってぐんぐん体育館に進んでいった。