二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 負けません。 (黒子のバスケ.) ( No.7 )
日時: 2012/07/31 19:22
名前: 悠希 ◆YLdWB0/d2s (ID: PxM9hGKP)


 
 『バスケ部。——入らないか??』
 『——バス、ケ……??』


 @第4Q.別に好きとかじゃないんだ


 これから1年生vs2年生のミニゲームが行われる。
 1年は集合し、誰が入るかを決めていた。


 「とりあえず、黒沼と火神と黒子は決定だろ?」
 「あぁ」


 そんな時、ピクリと麗也が反応した。
 

 「あぁ、俺いーよ。誰か入って入ってー」
 「「…えぇぇっ?!」」
 「えぇぇって言われてもなー。後から入る、後からー」
 「で、でもよぉっ…?!」
 「大丈夫だって」

 (((何がだ————?! つか何を根拠にそれを言う————?!)))


 微笑み続ける麗也を火神はじっと見つめ続けていた。
 黒子は少し眉をひそめ、そしてこっそり麗也に耳打ちをする。


 「黒沼君、今日体調悪いんですか?」
 「いや別に。ちょっと、火神くんのプレーを外から見たいと思ってさ」
 「……そういうことですか」


 ほっと安心した表情を見せた黒子に、麗也は笑う。
 “わざわざありがとな”と麗也が言ったと同時に、ゲーム開始の笛が鳴り響いた。


 *


 「うおぉぉおおっ!!」
 「やべえ、火神とまんねー!!」


 今現在は1年が2年に勝っている。
 火神がかなり突っ走っているのだ。麗也の隣にいる由梨も、じっくりとみている。


 「……で、火神の偵察はじっくりできてるか??」
 「え?? うん、もちろん!!」
 「……ほんっと、マネージャーでもお前と桃井さんは凄かったからなー……」


 遠い目で麗也が言うと、由梨は愉快気に笑った。
 そんな時——火神が完全にマークされた。ボールを持っていても、なくても。


 (やっぱ来るよな。……あ、点差が)


 点差がだんだんと縮まったかと思えば、ついにはぬかされた。
 31対15——その時、ふっと麗也は立ちあがった。リコがこちらを見たので、麗也もうなずいた。


 「選手交代!!」


 そして麗也がコートに立った瞬間——2年の表情がさらにひきしまったのが、由梨には見えた。
 肝心の麗也はと言うと、1年4人のところへかけあしで向かう。


 「……やっと入ってきやがったか、てめぇ」
 「「救世主ー!!」」
 「頑張りましょう、黒沼君」
 「あぁ、よろしく」
 
 
 ピーッとゲーム再開の笛が鳴る。
 黒子は軽く手を動かした後、ぼそりと言った。


 「すいません、適当にパスもらえませんか」
 「は、はぁ……??」


 ここまで役に立ってない黒子に、相手は眉をひそめる。
 それを聞いて少し微笑んだ麗也は、すぐにかけだした。


 (ボールは1年。で、たぶん黒子に回す。……としたら)


 その1年がボールを黒子に出した瞬間——素早い速度でパスが麗也にきた。
 にっと笑った麗也は、待ち構えていたゴール前で、即座にシュートを決める。


 「……え?? 今、どうやってパスとおった?!」


 ミスディレクション——それが黒子のバスケだ。
 帝光時代の幻の6人目——それは、パス回しに特化した、この“黒子テツヤ”のことである。
 だんだんと黒子のバスケに驚きはじめる周囲に、麗也は微笑んだ。


 (やっぱ、黒子は凄いな……。よし、俺も行くか!!)


 点差は10。ボールは麗也だ。そして——マークが3人。


 「3人?! やべぇよ、ここは黒子に——」
 「いえ——彼ならいけます」


 瞬間、麗也はかけだした。
 ドリブルをしたまま——その3人のマークから抜ける。


 「なっ?!」
 「はっ?!」
 「えぇっ?!」

 (昔、鬼の部長に5対1の地獄の猛特訓させられましたからね!!)


 抜ければすぐにシュートをする体勢に入る。
 すると周囲から驚きの声が上がる。


 「おい、結構距離あるぞ?!」
 「入るのか?!」


 麗也はボールを放ち——そのボールは綺麗な弧を描いて、ゴールに入った。
 瞬間歓声がわきあがる。


 「すげえっ!! 一気に3点だ!!」
 「あそこからでも余裕じゃん!!」


 そんな麗也に火神は話しかける。
 

 「あ、火神くん」
 「なんかお前にくんつけられるときもいから呼び捨てでいい」
 「ひどっ…?!」
 「それより、なんでお前もっと楽しそうにしねぇんだよ。バスケ好きなら、バスケやってるときが1番だろ? でもお前は全く楽しそうじゃねぇ」


 火神はハッキリという。
 麗也は少し目を見開いた後、小さく微笑んで言った。


 「……別に好きとかじゃないんだ、バスケ」
 「——は??」
 「……ただ」
 「ただ??」


 「——こえたいやつ…っていうか、こえなきゃならないやつがいるんだ。だから、バスケを続けてる」


 本当はしないほうがいいんだけど——と、麗也は笑って言った。


 「……はっ。よくわかんねぇけど、ボールだけはあっちにやるなよ」
 「もちろん。ちなみにマークされても大丈夫」
 「……それ地味に俺に喧嘩売ってんじゃねぇよな??」


 
 そして——ミニゲームは1年の勝利。
 火神のシュート、黒子のパス回し、麗也の3Pシュートによって、一気に流れは1年へときたのだ。
 結果を見て、リコは全身に鳥肌が立つのを感じた。


 (今年…まじでやばいわ!! 最高のメンツよ!!)


 *


 ミニゲーム編。
 gdgdで申し訳ない(^p^)
 参照が100突破してました!!
 とてもうれしいです!!*

 これからもがんばります!!vv