二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: [イナイレ]-プリンスのDNA ( No.106 )
日時: 2012/10/27 10:46
名前: 優騎那 (ID: hoeZ6M68)

  第二十三話 『ぶっ倒れる』

「笑顔で!!」

オリビアは赤組の団員に向かって叫ぶ。

「「「「「はい!!!王子!!!」」」」」
「それじゃあ終わります!!気をつけ!!礼!!」

円堂が号令をかけ、全員が頭を下げた。

「「「「「ありがとうございました!!!」」」」」

しゅる、と円堂とオリビアが同時に赤のはちまきをほどいた。
体育祭の練習をしているときは、須藤幹太のことも、サッカーのことも忘れ、熱くなった。
だが、終わってしまえばあとは体がだんだん冷めていく。

「円堂殿、今日の部活でお見せしたきものがございます」
「お?おぉ、わかった。楽しみにしとくからな!」

円堂は、足早に教室に戻っていった。
オリビアもさっさと校舎に戻って自分の席に倒れ込むように座った。
雷門の体育祭の練習は一時限目からぶっ続けで−休憩は10分−あるため、六時限目が終わったときにはほとんどの生徒がばててしまう。
オリビアも例外ではなかった。

「お疲れ」
「ああ〜、秋様〜わたくしの癒し〜」

ねぎらいの言葉をかけてくれた秋にオリビアは眠くて仕方がない幼子のようにひっついた。

「フフ。応援団って疲れるよね」
「はい…」

秋以外には聞こえなかったが、オリビアはか細いか細い声で「姉君のカクテルが飲みたい……」とぼやいていた。