二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: どう森小説「ROMvsバグ」 復活版 ( No.10 )
- 日時: 2008/08/20 18:32
- 名前: イベント三人組 ◆ixQSr5Dqhg (ID: 18vru4k2)
- 参照: http://nanasikibiyori.blog105.fc2.com/
第Ⅳ話 過去
ここはBルート。西から2番目のルートである。ここを進むのは、Aルートより少ない5人。
(ふふふ。だいぶ落ち着いて来ましたね。そろそろ話しをしますか)
5人の内の一人、コールは少し知っておきたい事がある。これまでずっと話がなく、空気が重い。
コール。モノトーンの(一応)部下。他人からは心の内が分からないくらい、独特な雰囲気を漂わせている。よく当たる直感の持ち主。特殊な氷の剣の武器が特徴。
「ついに来ましたね、モノトーン。あなたの目的、達成出来ますよ」
前を歩くモノトーンに向かって、コールが言う。
「ましてや偶然にも、あの防衛隊たちと目的が同じとは…」
「いいや、私の目的はみんなの仇を討つこと。ほかの奴らと違う」
言葉の途中で、モノトーンは振り向かず否定をする。
モノトーン。数ヶ月前の事件を起こした人物。村の全住人を殺された事で狂気化したが、防衛隊に敗れ、我に返る。仇を取るため、バグと戦う。レイン達とは、まだ険悪体制。
(あいつ、昔何かあったのか?)
さらに後ろを歩く氷介が、小さい声でバールに聞いた。
氷介。普段は炎斗共に旅をしている旅人。競技会場近くの店でレイン達と知り合う。「ダーク・シリアス」小説の「第一次宇宙大戦」での主人公。同小説の書き手、鏡sが作者。
(ああ、あの時の赤髪の奴は昔、俺達の村のみんなの仇だ)
バールがそれに答える。
バール。モノトーンの(一応)部下。一時は、モノトーンの為に狂気化していたが、落ち着きを取り戻す。コールとバールは、現在でも部下なのかは不明。(恐らくもう違う)
(そういう訳か…)
(ああ。この話はモノトーンの前では出さないようにしないとな…)
(そうだな…)
モノトーンの事件の事はあえて言わない。そんな話を今して、少なくとも+にはならないからである。
(あの時の俺は、何もできなかった。モノトーンを止めることも。ただ、モノトーンを止めてくれる者を待っていた。鬼にまでなって…)
そうしてバールは、担いでいる自分の金の斧を見る。その時、不意に後ろから声が聞こえた。
「後悔しても、はじまらない。今は、前を向いてひたすら突き進め!」
その言葉にバールが振り向く。
「この台詞がカッコ良かったんだよね〜!」
その声は、炎斗の声だった。
炎斗。普段は氷介と共に旅をしている旅人。氷介と同じく、鏡sが作者。元小説では、前段階の話で死亡している。
「へー。じゃあ、今度その本貸してくれないか?」
「まだ読み終わってないから、終わったら貸したげる」
氷介と炎斗が本の話をしていたのだ。
(俺もモノトーンに、そんな言葉を言えたらなあ。ま、その台詞は、俺に今言われる言葉だろうな)
そんなに高くない山の、車で通れそうな道に、この5人はいた。