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Re: どう森バトル「ROMvsバグ」第41話 運命の歯車(後編) ( No.139 )
日時: 2009/08/27 16:47
名前: イベント三人組 ◆ixQSr5Dqhg (ID: w/AVokpv)

第42話 ERROR

 時は少し戻る。

「どうしたの?何か変なこと言ったかな?かな?」


 レナが狂気などではない普段ん表情で問いかけてくる。彼女にとってなんの抵抗もなく当然のことといったことなのだろうか。
 とにかくもう自分に選択肢はないのだと確信した。俺は心の中で覚悟を決め、レナに背を向けた状態で自分の武器、金属バットを振り上げる。

「そう、それでいいんだよ。圭一くんはこっちの人間だからそんなヤツは必要ないもんねぇ」

 俺の決めた覚悟・・・。
 
「よかった、圭一君は解ってくれるみたいいだね」

 そう、俺はもう屈しない!
 たとえ勝てない相手だろうと、捻じ曲がることがない運命だろうと俺ははむかってみせる!
 悪いがレナ、お前にだって俺は反逆してみせる!

「へへっ、悪いが「うおらあああああああ!」」「グホア!?」

 バットを脇に下ろしたと同時に前から瓦礫の破片が顔面めがけて飛んで来て、そしてまともに顔面でうけてしまった。
 赤い色が見えた気がしたからおそらく1ごうだろう。

「いってえ、何しやが・・・ん?」

 顔の反動が戻ったとき、さっき1ごうがでて来た場所には誰も居なかった。
 ついさっきの視界とは一瞬しか経ってないはずなのに、下に居た氷介すら消えていた。

(まさかこの一瞬で1ごうは氷介を抱えて逃げたって言うのか?いや、さすがにありえない考えッ・・!?)

 前ぶりもなく背中から伝えられた情報に頭の中が一瞬真っ白になった。体が後ろに反り返りながら前へと倒れこむ。それが痛みだと分かったのは倒れこんだ後だった。

「やっぱり。裏切ってたんだ」

 うつぶせに近い体制だったが、その声の主の顔はしっかりと捉えた。
 そいつはさっきまでの俺の後ろの位置から、俺の横の位置へと移動してきた。そして、耳のそばで俺にしか聞こえない声で。

「もし違うなら、××××・・・」


 視界が薄れるにつれ、声も聞き取れなくなっていった。

 水滴が俺の頬に落ちてきた。ただの汗なのか涙なのかはもう知ることはできない。
 でも、なんだかホッとした気分になった。おかげで未練は残らないだろうさ。


 ——ザスッ・・・。

 音——。最後の音。


 ——————————————————————


「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 後悔はしない、そのはずだ。

 手に持った紅に染まったナイフ、そして目の前の××を見る。


「へぇ〜びっくりしたなー。まさか起きてたなんてさ。てっきり死んだか気絶してたかと思ってたよ」


 アリエス。こいつが第2波最後の敵なのだろう、というかその通りである。こいつがここ(駅)で起きた事柄の全ての元凶に違いない。


「まさか殺しちゃうなんて思わなかったけどね」


 どの道俺の力ではアイツを救うことはできなかった。バグの技術は全くもって理解できないし、このレベルだとシュウトですら解除できるか怪しい。
 
 ま、俺もそろそろ限界だけど・・・さ・・・。
 足が体を支えられなくなり、地面が迫ってくる。



「あれ、倒れちゃった。あはは・・」


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 やっぱりこうでなくっちゃ、だから殺し合いは面白いんだよね。
 結局圭一くんが裏切ったのかそうでないのか分からなくなっちゃったのが残念だけど、最後までレナの為に戦ってくれたよね。よね。

 圭一くんを殺したやつも瓦礫のせいで頭から血を流していたし、放っておけばそのうち死ぬ。
 ここで原型をとどめないほどこの鉈でぐしゃぐしゃにしてやるのも悪くないけど、さっきの赤いヘルメットの猫に逃げられてしまう。
 どうせ時間で死ぬやつなんかより、圭一くんを殺したもう一人をなぶり殺してやる方が後々手間が省けることは常識。線路は自分の下と後ろだから線路に逃げたとは考えにくい。
 だから残ったのは駅の出口。

「待っててね、圭一くん。レナが仇をとってあげるからね」

 鉈が地面に擦れ、ゴリゴリした音だけが、瓦礫だらけの駅のホームに響いていた。



【地下鉄駅ホーム 氷介  気絶】
【??? 1ごう  詳細不明】

【地下鉄駅ホーム クリオス  消滅】

前回の話の詳細を明らかにした話でしたーw