二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: どう森小説「ROMvsバグ」 復活版  ( No.15 )
日時: 2008/08/20 18:36
名前: イベント三人組 ◆ixQSr5Dqhg (ID: 18vru4k2)
参照: http://nanasikibiyori.blog105.fc2.com/

第Ⅷ話 侍

 ザイラが村に向かっておそらく10分後、連れて来たのは侍と言うよりは、弓道をする人のような格好の侍だった。刀がなければ侍っぽく無いであろう。

「協力してくれるってさ、よかったじゃん?」

「はじめまして、私は村の剣士、[山城上総](やましろかずさ)です。[カズサ]で結構ですので」

 現代風の丁寧な口調で話す侍に、少し違和感があったが、一応言うべき事を言う。

「ご協力ありがとうございます」

 ラインがカズサにお辞儀をして言う。

「ああ、それとさー。こいつも仕事だからさ、あたしと同じく高くつくぞ」

 ザイラが話に割り込む。

「う…、後で払ってやる!今は先を急ぐぞ!」

 そう言い、ラインが歩きだした。

「あ〜ラインさーん!置いてかないでよ〜!」

 シュウトが呑気な口調でついて行く。

「おやおや。ま、いいか。カズサ、残った人達にあんたの実力、見せてやりなよ」

「そうですね」

 カズサはそう言うと、練習場の脇に歩き出した。

「なにがはじまるのかな〜?」

 プチがわくわくする子供のように言った。

「まあ、見てな」

 ザイラが言った束の間、カズサが立ち止まる。そして、刀の柄へ手をかけた。そして、そこからは一瞬だった。刀を抜く瞬間が目で追えず、刀を確認できたのは切った後。近くにあった5メートルはある大木が大きな音を立て倒れた。

「…………」

 レインはただ呆気にとられていた。

「すごーい!石○○ェ門みたーい!」

 相変わらず、子供みたいな反応のプチ。
(他は中略)

「見たかい?あれがあいつの実力さ。さ、早く行くぞ」

「全く、せっかちですねー。人がせっかくいい所見せたと思ったのに」

 などと小声で言いながらザイラの行った方向へ向かうカズサ。

「俺らも出発するぞ」

 残ったメンバーで最初にツルギから動いた。その後を残りの3人がついて行く。
 一方その頃…。

「ヤッチャン、ここどこー!?」

「大丈夫だ。もうすぐ森を抜けるはずだ」

「“はず”ってなんだよ“はず”って!」

「しゃらくせー!」

「いぎゃー!なにすんの!?」

「男ってのは自分で道を切り開く物なんだよ!」

「カッコイいー!」

「カッキーン!」

「「…………」」

「なあ、シンヤ」

「何?」

「虚しいな…」

「そうだね…」