二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: どう森小説「ROMvsバグ」 復活版  ( No.17 )
日時: 2008/08/20 18:38
名前: イベント三人組 ◆ixQSr5Dqhg (ID: 18vru4k2)
参照: http://nanasikibiyori.blog105.fc2.com/

第Ⅹ話 思い

[TVの前の皆さーん、はじめまして!ナビゲーターの、「小神あきらの化身」こと「リブラ」でーす!]

[そして、アシスタントの、「白石みのるの化身」こと「ジュコス」です]

 モニターには、何かのテレビ番組のような映像が映し出されていた。
 元気いっぱいなピンクの髪の女の子に、頼り無さそうなヒドイの二人だ。

「やかましいな…」

 氷介の言うとおり。この状況でこのテンションは、確かにKYにもほどがあるほどの挨拶だ。プチといい勝負である。

[あれ〜?皆さんピリピリしてますねー?じゃ、早めにボスー!お願いしまーす!]

 そう言った後、画面が砂嵐になり、やがて真っ暗になった。そして、こんな声が聞こえた。

[ようこそ、楽しいパーティーへ]

 若い男の声だった。

「お前が親玉か?」

 そう言い、モノトーンがモニターに一番に近い位置になった。

[そうだ。と、言ったら?]

「お前らに聞きそびれた事がある」

 モノトーンが杖を2回地面につく。

「何故俺達の村を襲った?」

 モノトーンの声の調子が低くなる。

[ふん、簡単な事。バグになるのにふさわしい者を探していたのさ]

「やはりな、ただ村を襲っているようには見えなかったからな」

 モノトーンは、何も同様せずに、モニターを睨み付けている。

[そう。素質のある者を見つけて、バグの宝玉という物を埋め込む。宝玉は、次第に埋め込まれた者の身体を蝕みバグへと変わる。そして、この世界には無い、別の世界からの情報をを宝玉に読み取らせれば、最強の戦闘員都なる。世界をバグに変えた後、その世界を支配する為にね」

「そのために…。それだけのために、何にもの人を消したのか!!?」

 言ったのは、モノトーンでは無く、後ろに居たバールだった。

[そうだ、無力な者には興味が無い。残りの奴らは僕らのバグの一部さ]

 それが、返ってきた言葉だった。

[まあ、せいぜい頑張るんだな。装置完成まで、あと24時間だ。あー、そうだ。一つ言い忘れたな]

「何だ…?」

 モノトーンが一層鋭い目つきでモニターを睨む。

[君達の中にはね。“裏切り者”が5人程潜んでいるんだよ]

「何だと…」
「え…?」
「そんなバカな!」

 さすがのモノトーンもこれには表情が変わった、
 レインは状況がわからなくなっている。
 ラインは、信じようとはしない様子だ。

[信じる、信じないは君達の勝手だけど、覚えておくように]

 その言葉が終わると、画面がさっきの画面に戻った。

[それでは、これからの説明を…白石、お願い]

[はい。えー、あなた達はゲーム開始と同時に、バトルエリアへ、均等な人数が飛ばされます。そのエリアは、「スプリングエリア」「サマーエリア」「オータムエリア」「ウインターエリア」の4つです。それぞれのエリアは行き来できません。そこには、テーマごとに、こちらの戦闘員達が居ます。一つのテーマの戦闘員を全滅させると、次のテーマに移ります。
 因みに、「スプリングエリア」「サマーエリア」「ウインターエリア」には7人、「オータムエリア」は5人の戦闘員が居ます。エリア内の戦闘員が全滅すれば、そちらの勝ち。そちら側が全滅すれば、こちら側の勝ちです。さっき申しました通り、タイムリミットは、装置が完成する。24時間後です]

 と、白石と呼ばれた人物が紙を見ながら説明する。

[…ってな訳で。ま、どっちかが全滅するかって話だけどねー。それじゃ、準備はいいかな?]

 あきらと呼ばれた人物のそれを聞くと、モノトーンは、杖の先をモニターに向けた。

「村のみんなの仇、討ってみせる!」

 モノトーンに続き、バールとコールが前に出る。

「お前達は、絶対に許さない!」
「あなた達に、天罰を下してあげます」

 ラインは、モノトーンの左側につき、拳を前に出す。

「今までの事の発端はお前達だ。絶対に叩き潰してやる!」

 レインとプチは、2人揃って横に並んだ。

「君達に教えてあげるよ♪」
「そんな人はね…報われない…」

 ラルスは、ツルギの近くで両手の拳を握りしめた。

「誰かが悲しむのは、もういやだ!」

 シュウトの後ろには、シュバルツ、ツバキ、コクウの3人が居た。

「この世の悪しきバグは、全て元に戻す!このマスターソードに誓って!行くぞ!」
「「「了解!!」」」

 森ラジの2人は、肩を組んだ。

「バグだか何だか知らないけど」
「競技会をめちゃくちゃにしたのは許せねえぜ!」

 ダンは、自分の銃に手を掛ける。

「この世界がバグに変わるなんて、あってはならない事。分かるな?ソガ」
「はは、いつまでもついていくぜ?」

 ザイラは、相棒2人に向かって言った。

「仕事でもあるし、最後まで諦めるんじゃないよ?」
「「分かりましたぜ!」」

 ツルギは、巨岩にもたれかかっていた。

「全員、残らず消してやるさ」

 ツルギの言葉で最後となった。

[時間になりました〜!それでは、ワープ!」

 その瞬間、その場にいた全員を囲む程の魔方陣が現れ、消える頃には、誰もその場には居なかった。あるのは、何も映ってないモニターだけだった。


 序章 完