二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ルーンファクトリー 異種族との架け橋   ( No.165 )
日時: 2008/12/06 23:46
名前: リュウ (ID: QxOw9.Zd)

翌朝 ラグナとタバサは別行動で、モンスターが出た

とされる場所を見て回ることにした。

「タバサさん。ドッシと一緒に行ってください。タバ

サさんにもしもの事があったら、ドッシが守ってくれます。」

「私は大丈夫です。多少は魔術の心得もあるので…。」

「いいえ、一緒に行ってください。その方が僕も安心できるんです。」

「どうしてもと仰るなら…。」

「はい、そうしてください。それじゃ、午後にここで落ち合いましょう。」

そう言うと、ラグナは何処かへ走って行った。

「それじゃあ行きましょうか、ドッシ。」

そう言うとタバサはドッシの手綱を引いた。最近にな

ってようやく、ドッシもタバサの言う事を聞いてくれ

るようになっていた。ドッシと歩くこと二十分。一番

最近モンスターが出たという場所に来ていた。

なるほど確かに荒らされている。ふと足元を見ると、

退治されたモンスターの物と思われる、尖った爪が落ちていた。

(これは…チロリの爪…?でも彼らは自発的に攻撃す

るようなことはないはず…だとすると…)

タバサは考え込んでいたが、突如誰かが大声で叫んだ。

「この野郎!タバサから離れろ!」

タバサが顔を上げると、レオンがドッシに向かって剣

で斬りかかろうとしていた。タバサは素早く反応した。

『ホーリー・バリア!』

光の壁が現れ、レオンとドッシを引き離した。

「やめなさいレオン!なんて事をするんです!」

「モンスターも人間も皆敵なんだ!どうしてお前は理解しようとしない!?」

「レオン、あなたこそ理解すべきです。人間もモンス

ターも、手を取り合うべきだという事を…。」

「そのモンスターと人間に俺の親父は殺されたんだ!」

「レオン!まだ分からないのですか!?ゼリアスさん

だって、人間とエルフの共存を望んでいました!その

息子であるあなたが人間を憎んだら、ゼリアスさんは

どんなに悲しむか…。」

「親父だってあの世で人間を憎んでるさ!そうに決ま

ってる!あのラグナとかいう奴だって、ろくでなしに決まってるんだ!」

「レオン!ラグナ様の悪口を___!」

「ふん、ならいいさ。そんなに言うなら、俺がその人

間がどの程度の男か確かめてやる!…もっとも、弱す

ぎたら殺しちまうかもしれねえけどなっ!」

そう言ったかと思うと、それ以上タバサが何も言わな

いうちに全速力で駆けて行った。

「た、大変!ドッシ、すぐに私をラグナ様の所へ…。」

そしてタバサもドッシに乗り、レオンの後を追った。