二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ルーンファクトリー 異種族との架け橋 ( No.169 )
- 日時: 2008/12/07 21:38
- 名前: リュウ (ID: QxOw9.Zd)
ラグナはというと、あちこち回ってはみたものの、手
掛かりらしいものは何も見つかっていなかった。
(う〜ん、やっぱり自然現象でモンスターが増えてるだけなのかなあ…。)
タバサの方は何か見つけたかな、等と考えていると、
急に近くの草むらから誰かが飛び出してきた。
「見つけたぜ!やい、俺と勝負しろ!人間!」
「あなたは確か…レオンさん?勝負って…急にどうして?」
「理由はどうでもいい!だが、俺が勝ったらおとなしくタバサから手を引いてもらう!」
「え?いや、ちょっと待ってくださ__。」
「問答無用!くらいやがれ!」
レオンは真っ向から剣を振り下ろした。ラグナは仕方
なく剣を抜き、レオンの剣を受け止めた。
力比べの鍔迫り合い。両者一歩も引かなかったが、
徐々にレオンの剣が押され始めた。
「くっ…技術だけの優男かと思ったが、パワーもかなりのもんだな…。」
「レオンさん!どうしてあなたはそこまでして人間か
らタバサさんを引き離そうとするんですか!タバサさ
ん、自分の理想に向かって一生懸命頑張ってるじゃな
いですか!本当にタバサさんの事を想うなら、どうし
てタバサさんの夢を応援してあげないんですか!」
「うっ…うるせえっ!俺の…俺の親父はなあ…!」
「人間に見殺しにされた…ですか?」
「そうだ!皆が困ったとき、親父は親切に力になって
やっていた!それが一度危険に晒されればどうだ!奴
らは親父を助けようとはしなかった!結局皆自分の身
がかわいいんだ!いままでどれだけ世話になったかな
んて、考えようともしないんだ!」
「…その人たちは、きっと見殺しにしたくて助けなかったわけじゃないと思います。」
「何ぃ!?」
「きっと皆ゼリアスさんを助けたかったんだと思いま
す。だけど、自分たちに力がないのが分かっているか
ら…助けに行ってもきっとゼリアスさんは自分たちを
庇おうとして、戦いに集中できなくだろうから…。」
「や…やめろ…。」
「足手まといになって、ゼリアスさんが戦えなくなってしまうのが怖かったから…。だから…。」
「うるさい…うるさいうるさい!!お前なんかに何が分かる!!うおおおおおお!!!」
ラグナははっとして身構えた。剣を使う様子はない。
だが、ただならぬ雰囲気をラグナは感じた。突如レオ
ンは掌をこちらに向けて、叫んだ。
『インフェルノ・ブラスト!』
巨大な火球が発せられ、一直線にラグナめがけて飛んできた。
(は、速い!まずい、かわしきれない…)
そう思ったラグナだったが_____