二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ルーンファクトリー 異種族との架け橋 第4幕連載中! ( No.268 )
- 日時: 2009/01/25 22:40
- 名前: リュウ (ID: QxOw9.Zd)
所変わって、ここはグリード洞窟中層。
コニファーはミニドラゴンと戦っていた。巨大な魔導書を片手に呪文を唱える。
『プラント・カッター!』
無数の葉の刃が飛び出し、ミニドラゴンを一寸刻みに
切り裂いた。断末魔の声を上げる間もなく消滅する。
「こんなにモンスターが多いということは、やはりここが…。」
そう独り言を呟いていたその時、どこか遠くに人の話
声を聞いたような気がした。急いでその声がした方へ向かう。
(こんな所で話し声がするということは、恐らく…)
と、人声の主を見つけた。片目に眼帯をした女性の軍
人が、部下数名と話をしていた。コニファーは死角になる所に隠れ、耳をすませた。
「すべてぬかりなく進んでいるのか?」
「はい。グリモアの召喚装置のスタンバイも完了いたしました。」
「そうか。ならば後はあのラグナが来るのを待つだけだな。」
(ラグナって…まさか、あの子が…。)
そこまで考えたコニファーだったが、不意に後ろから
何者かが怒鳴った。
「そこの女!何をしている!?」
はっとして振り返ると、どうやらゼークス軍の兵士ら
しき男だった。コニファーは素早く魔導書を開き、唱えた。
『フレグランス・ヒュプノス!』
甘い芳香が吹き出し、兵士に降りかかった。
「どうした!?何があった!?」
リネット以下部下数名が駆け付けた時には、爆睡して
いる兵士が転がっているだけだった。
一方、こちらはラグナ宅
「うーん、やっぱり二人が作るご飯は最高だね!」
「あはは、喜んでもらえてうれしいです。…そういえばミシェカさん。誰ともめてたんですか?」
「あ、そうそう!なんかビアンカとかいう嫌な女で…。」
「ビアンカお嬢様に会ったのですか?」
「お嬢様…?あ、そっか。タバサさん、前までここの
お屋敷で働いてたんだよね。あの子の下で働くのって大変じゃなかった?」
「お嬢様も決して悪い人ではないんです。…ちょっと我儘なだけなんです。」
ミシェカは間違いなく「あれでちょっとぉ?」などと
言おうとしたようだが、その前にカロークが言った。
「申し訳ない。問題を起こさせないためについて行ったはずが…。」
「あはは、まあ、もういいじゃないですか。…あ、そ
ういえば新しいお手伝いの人も来てましたね。スズさんとかいう…。」
「どんな方でしたか?」
タバサは半ば興味深げに、半ば心配そうに聞いた。
「とても優しそうな人でしたよ。きっとうまくやっていけると思います。」
「そうですか…。良かった…。」
今度は半ばホッとしたような、半ば寂しそうな表情を
見せるタバサであった。