二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ルーンファクトリー 異種族との架け橋 ( No.29 )
- 日時: 2008/10/13 20:39
- 名前: リュウ (ID: QxOw9.Zd)
ラグナは硬直して動けなかった。タバサはというと、
自然な感じを振る舞ってはいたが、褐色の肌でも容易
見分けがつくぐらい、顔が紅潮している。
「それじゃあ、私はこれで・・・あ、たまにはお屋敷
にも遊びに来て下さいね・・。」
そう言うと、小走りに駆けて行ってしまった。
ラグナは長いことボーっとしていた。あまりにボーっ
としていたので、傍にミストが来ていることにも気付
かなかった。
「ラグナさん?ラグナさんったら!」
「あ、え?ミ、ミストさん!?・・え?もしかして今
の見てました?」
「え?何のことですか?」
「あ、いえ、見てないならいいんです・・ハハハ・・。」
「それにしても知りませんでした。ラグナさんとタバ
サさんって、チューまでする仲だったんですね。」
「おいイイイイイ!!ばっちり見ちゃってるじゃな
いですかああぁぁ!!」
「はい、はじめから見てました。」
「そんな、ちょっと・・。」
「やっぱり、男女が一緒に一晩過ごすと、親密な関係
になるんでしょうか?」
「誤解を招くような言い方しないでください!!」
すると、少しミストは寂しそうな表情をした。
「でも、タバサさんがうらやましいです・・本当に。」
「え・・?何がですか?」
「ラグナさんにお姫様抱っこしてもらって、手料理も
食べさせてもらって、おでこで熱を測ってらった人な
んて(人じゃないけど)タバサさんだけですよ。」
「いいい一体どこからどこまで見てたんですかあなた
はああああ!!!?」
「だから言ってるじゃないですか♪『はじめから』って。」
・・・・・。ミスト以外の全ての時が止まった。
「じゃあ、またね、ラグナさん♪」
そう言うと、ミストはどこかに去っていってしまった。
ラグナはまた長いこと動かなかった。それは今のミス
ト・ショックのせいでもあり、タバサの唇の感触がま
だ残っているせいでもあった・・・。