二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ルーンファクトリー 異種族との架け橋   ( No.34 )
日時: 2008/10/15 21:27
名前: リュウ (ID: QxOw9.Zd)

第二幕 〜月光の祝福〜

「はあ・・・。」

タバサは悩んでいた。あれから二週間。ラグナと会っ

ても、挨拶こそするもののろくに目も合わせられず、

気まずくすれ違うことが多かった。そうしてしまった

原因については、自分に責任があることも事実なのだ

が。別れ際にあんな大胆な事をしてしまったからに

は、気まずくなるのも仕方ないといえる。

しかし、本当の諸悪の根源はミストであった。ラグナ

によると、どうやら自分が倒れたところから翌朝別れ

るところに至るまで、全て見ていたらしい。それだけ

でも充分問題だが、ラグナが(当然のことながら)口

止めしていたにも拘らず、あろうことかロゼッタに手

料理を食べさせてもらった件を(本人曰くうっかり)

喋ってしまったのである。当然あっという間に話は広

まった。おかげで同年代の女子には羨ましがられ、ア

ンやサラにはからかわれ、ジャコリヌスに至っては空

気も読まず、ラグナの料理の味はどうだったかしつこ

く聞いてくる始末であった。羨望と好奇の的にされ、

質問攻めにまで遭ったタバサは憔悴しきっていた。結

局のところ、あれからラグナとまともに話すらできて

いない。じっくりチャンスを待てば良いのだろうが、

そうも言ってられない。秋の季節で最大のイベント、

お月見が明日に迫っていた。