二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ルーンファクトリー 異種族との架け橋   ( No.82 )
日時: 2008/10/31 22:33
名前: リュウ (ID: QxOw9.Zd)

光の中から、ラグナが姿を現した。

「ら、ラグナさん?お怪我は・・・。」

「大丈夫です。あいつらは追い払いました。」

「・・・あ、ありがとうございます・・。」

とんでもない人に出会ったものだ。普段は農業にいそ

しんでいる人が、剣術は一流でモンスターも従えてい

るとは。

「でも、どうしてゼークス帝国の人達がアレクさんを狙うんでしょうか?」

「そ、それは・・・。」

どこから説明しようか迷っていると、急に腹の虫が音をたてた。

フィルがクスッと笑い、ラグナも笑い出しそうになりながら、

「ちょうどお昼にしようと思ってたところです。アレ

クさんの分も用意しますよ。」

「え?いいんですか?」

「どうぞどうぞ。あ、フィルさんも良かったらどうぞ。」

「あ・・じゃあ、お言葉に甘えて・・・。」

三人でラグナの家に入っていった。中はかなり広く、

キッチンや冷蔵庫、ダブルベッドに大きなテーブル等

何でも揃っていた。

「ここに一人で暮らしてるんですか?」

「はい、まあ・・・。」

キッチンでいそいそと働くラグナは手短に答えた。フ

ィルはというと、テーブルについて落ち着かなさそうだ。

「どうかしたんですか?フィルさん。」

「え?いえ、ラグナさんの家って初めて入ったもので・・。」

またしても若干の不快感を覚えるアレクだったが、そ

の時はどうしてそうなるのか分からなかった。


「はい、できましたよ。」

そう言ってラグナは料理を運んできた。見た目普通の

和食である。サンマの塩焼き、ほうれん草の胡麻和え

味噌汁、ご飯・・。

「あり合わせで作ったんで、これくらいしかないんですけど・・。」

「いえ、空腹で死にそうなんで、喜んでいただきます。」

「ラグナさんの料理って美味しいんですよね。噂で聞いてます。」

「いえ、それほどでも・・さあ、冷めないうちにどうぞ。」

「じゃあ・・いただきます・・。」

口に入れた瞬間からわかった。味付けもかなり工夫さ

れている。とても美味しい。空腹のアレクは次から次

へと口に放り込んだ。

「美味しいです。やっぱり噂は本当だったんですね。」

「すごいですねラグナさん。料理まで上手だなんて。」

「あはは、そこまで褒められると照れちゃいますよ。

・・・それよりアレクさん。」

「はい?」

「食べながらでいいんで話してくれませんか?ゼーク

ス帝国に追われていたわけを。」

フィルも食事を中断して、アレクに注目した。

「・・・ええ、分かりました・・。」