二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: モンスターハンター・バロル  50話更新 ( No.119 )
日時: 2010/08/31 16:39
名前: アビス (ID: U3CBWc3a)

51話
   最終局面





「溜め切り・・・紅刃双殺!!!」

「気刃乱舞・・・八十神!!!」

「光蛇の矢!!(スネークレイン)」

「蜂の巣!(ビーフォース)」

—ズドドドーーーーーン!!—

4人の一斉攻撃がガルドロスに命中する。ガルドロスは爆煙に包まれてしまった。

「やったか!!?」

「・・・いや、まだだ!!」

—ガキィィィン!!—

ガルドロスが爆煙の中から一直線にソニックに突っ込む。
ソニックは大剣で何とか直撃を防ぐが、その長い爪が顔を掠める。

「かってぇ・・な!!」

なんとかガルドロスを撥ね退け、ソニックは大きく肩で息を吐く。

「このままじゃじり貧でやられるな」

ソニックはそう呟いた時、またガルドロスの外殻にひびが入った。

「また脱皮かよ。めんどくせえ・・」

—殺す!—

ソニックの頭にそう声が響いた瞬間、自分の目の前が一瞬にして血の海になった。

「なっ!・・・ごふっ!!」

そして自分も致命傷をおっていてる事に気が付き、倒れこむ。最後にソニックの目には、
すでに息絶えたミルナ達の姿が目に入った。

——————————

「はっ!!!はぁ、はぁ、はぁ。な・・何だ今の?精神攻撃??」

自分の口でそう言ったが、すぐにそうじゃないと感じた。
ソニックが感じたのはただのガルドロスからの殺気だった。
殺気を感じただけで、自分たちが皆殺しされる想像をさせられた。

(やばい、今から生まれてくる新たなガルドロスは今までのとは何かが違う)

ソニックはすぐにでもガルドロスを倒そうと動き出したかったが足が動いてくれなかった。
ガルドロスの外殻は今もどんどん崩れ落ち、中から新たな生命が誕生しようとしている。

—この世の全ての存在が憎い・・・憎い!憎い!!—

ついに姿を現したガルドロスの大きさは、ガノトトスより一回りほどでかく、
姿は最初に会った時の姿に似ていた。
ここからが本当の戦いなのだとソニックは肌で感じ、武器を構えなおす。

—我が名はオディオ・・・。憎悪の力を受けし者也—

「・・・・・!!」

「どうしたの、ソニック?」

「こいつの声。ひどく冷たくて寒気がする」

ガルドロスが翼を羽ばたかせると、ソニックたちの方にも凄い風圧が来る。
風に顔を顰めながらも、真っ直ぐガルドロスを見る。

—この世界の終焉を!!—

ガルドロスは口を大きく開けると、ブレスを放つ。4人はそれをかわす。・・・だが

「ぐはっ!!!」

「・・・・!!!スターク!!!」

ブレスを回避した瞬間の隙にガルドロスは頭に生えた角でスタークの左胸を貫いた。
スタークはぐったりとしたまま動かない。

「嫌あぁぁぁあぁあああぁ!!!」

サラは目の前の光景に泣き崩れた。その光景は自分の予知で見ていた光景と同じであったのだ。
何とかこの未来は回避したかったサラだったが、結局起きてしまった。
悲しみにくれるサラだが、すぐに顔をあげると特殊の弾頭の弾を装填した。

「3つの内の二つ目・・・電磁弾」

サラは標準をガルドロスに会わせると引き金を引いた。だが、弾は何も飛ばなかった。
しかし、サラはすぐにもう一度引き金を引いた。
今度は弾が発射された。しかも弾のスピードが尋常じゃないほど速い。

電磁弾は補助系の弾。電磁弾を撃つことで銃身に電流を帯びさせ、
次に撃つ弾を猛スピードで発射できるものだ。いわゆるレールガンというやつだ。

撃った弾は貫通弾LV3。レールガンの威力も加わり貫通力は何十倍にも引き上がる。
だがその威力の上がった銃弾も、角に当たりはしたが、ダメージは与えることは出来なかったようだ。

「うわああぁぁぁぁぁ!!!」

サラはやたらめったら弾を放つ。その手を止めたのはミルナだった。

「サラ!!そんなやたら撃ったってガルドロスには効かないよ。
もっと落ち着いてやらなきゃ、倒せるものも倒せないよ」

「・・・何で、何でミルナさんはそんな平気なんですか!!?
スタークは殺されたって言うのに!!ソニックさんの時はあんなに・・・」

「スタークは死んでないよ。ほら、見て。あんなにガルドロス暴れてるのに、
スタークは武器を握ったまま。それに太刀に僅かに練気が帯びてる」

よく見ると確かにスタークは動いてはいないものの、武器はしっかりと握ったまま。
それに太刀もほのかに赤みを帯びている。

「今はスタークを助けるのが優先に。そんなばかすか撃ってちゃ助けられない。ね?」

ミルナは最後に笑顔を向けると、ガルドロスに向かって行った。

—ギャアオオォォォォオオオオォ!!!—

ガルドロスは向かってくるソニックに強靭な尻尾で応戦する。

「ぐっ!!重てえ・・・・!!」

ガードする大剣から腕に、そして体に衝撃が走る。ガードしても大分ダメージを喰らう。

「らぁ!!」

肉質は思ったよりも柔らかく切り込める。

「スターク!!おいスターク!!!」

—無駄だ。この者の心臓を貫いたんだ。すでに死んでいる。死体でいいのならくれてやる—

ガルドロスは頭を思いっきり振る。すると、ずりゅう!っと嫌な音と共にスタークが宙に放り投げられる。

「・・・気刃・・乱舞・・・」

スタークの口元が僅かに動く。それはガルドロスにも確認が出来たらしい。

—なに!?—

「無刀夜神!!」

幾本の練気の刃がガルドロスの顔面に直撃した。