二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: モンスターハンター・バロル 39話更新 ( No.68 )
- 日時: 2010/02/16 19:07
- 名前: アビス (ID: 3CAtWHbZ)
21話
目覚めない夢はない〜後編〜
〜跡地〜
「ん、んん」
辺りは真っ暗だった。それが自分が目を閉じているからだとわかり目を開ける。
ソニックが目覚めたとこは森の中だった。後ろを振り返るとスタークが切った
テープの場所がまだ見えていた。そしてさらに近くには
「スターク!ミルナ!」
ソニックと同じように横になって眠っていた。
ソニックが肩を揺するとミルナが目覚め、そしてスタークも起きた。
「んん。何で俺は眠っていたんだ?」
スタークがあくびをする。
「わかんねーけど、何か特別な術か何かで眠らされていたらしいな」
ソニックはそういうと辺りを見渡す。
「霧が晴れてるな・・・」
「あの霧の辺りから夢だったんじゃないかな?」
ミルナがいう。しかしソニックはそうは思わなかった。
ふいに上からの視線を感じ向くとそこには、霧がまるで逃げていくように
昇っていっていた。
「あれは・・・」
ソニックが目を凝らすと、中心の辺りに赤く光る物体を見つけた。
「スターク。俺を刀に乗せてあの霧の中心の辺りに飛ばしてくれねえか?」
スタークが上を向き霧のある場所を見つける。
そしたら刀を構えたスターク。ソニックはその上にうまく乗った。
「いくぞ」
「ああ。思いっきり頼む」
—ブン!—
スタークが思いっきり刀を振り上げる。それと同時にジャンプして霧に向かうソニック。
そしてたどり着くと大剣を取り出し、それで赤く光る物体を壊す。
すると、霧が散るように晴れて消えてしまった。
「まさかあの霧は・・・」
「?、何か知ってるのか?」
無事に地面に降りたソニックがミルナの呟きを聞く。
「あ、ううん。昔に読んだ本に載ってたんだけど、
あれもモンスターかも。
夢見龍(ゆめみりゅう)・エーテンティア」
ミルナがいう。スタークは鼻で笑い
「あんなのがモンスターかよ。ただの霧じゃねえか」
「あの霧には相手を昏睡状態にさせる効果があって、それで眠った獲物に夢を見させる」
「夢?そんなもん見せてどうすんだ」
「このモンスターは夢を操ることが出来る特殊なモンスター。
夢の世界がこのモンスターの食事の場。
相手に悪夢を見させてそこから出た感情、特に負の感情
を餌として食べるモンスターだって」
ミルナの言葉にソニックは顔をしかめて
「感情を餌に・・・それって食い尽くされると・・・」
「たぶんそのまま永遠の目覚めない。つまり死ぬ」
「じゃあ、もう関係ねえじゃねえか。あの霧もどっか消えてなくなっちまったし」
スタークがいう。だが、ミルナは表情を固くして。
「問題はこの後。あのモンスターはある事が起きる前に必ず現れるって言われてるの」
「ある事?」
「それは・・破滅」
「!!」
ソニックもスタークも言葉が出ない。ミルナは言葉を続けた。
「今までも何回かこのモンスターの報告はででる。そして決まって近いうちに
どっかの国が滅んだとか、島が丸ごと沈んだとかが起きてるの。
大壊龍の出現、そして夢見龍・エーテンティア・・・
もしかして・・・」
ミルナがそこで言葉を止める。言わなくても2人には分かっていた。
するとソニックが口を開いた。
「そうならないために俺たちが頑張ってんだろ。ここで近い将来、
破滅の道が待っていますって言われて、はいそうですかって引き下がるのか?
俺はそんなのやだな」
ソニックの言葉にミルナは顔をほころばせ
「うん。そうだよね。何もしないで終わりを待つより、何かしていたほうがいいもんね」
「そういうことだな。ま、大壊龍も俺が倒すけどな」
スタークもいう。
「そういうこと。そんじゃあクレータがあった場所に急ごうぜ」