二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 真選組★波乱日記★ ( No.181 )
日時: 2010/05/31 21:37
名前: 月芽麻 (ID: HpE/sQXo)

第六十訓【そのうち、そのうちって、何時のうちだよ!】

「ただいま帰りました。」

屯所の玄関に、櫻の声が響く。

「あ、お帰り。櫻ちゃん。」

「はい。山崎さん、只今です。」

櫻の顔つきにきずいた山崎は、優しく声をかける。

「何かいい事でもあったの?櫻ちゃん。」

「え?あ…分かりました?実は…新しい友達ができたんです。」

笑顔で答える櫻。

「そうなんだ。あっ、姉さんが呼んでたから行ったらいいと思うよ。」

そう言って、山崎は副長室の方へと足を動かした。

「さっ、走姉さんの所にこれ届けなくちゃ。」

そう言って、櫻も台所へと足を運んだ。

ガタッ———。

「ただいま、走姉さん。」

「お帰り!!ちゃんと、砂糖かって来てくれたぁ?」

「コレですよね。【本場が産んだホンマ佐藤!!】。」

そう言って、意味の良く分からないキャッチフレーズの砂糖を櫻は出した。

「そうそう、コレ。佐藤さんが作った砂糖!!おいしいのよね。…で、そっちのわ?」

砂糖以外のものが入った、袋を指さす走。

「あっ、皆さんに頼まれた物が入ってるんですよ?」

「え…?じゃ、じゃぁ…その、金家さんの頼まれ物も入ってるの?」

「はい。この…包帯ですね。でも、私。あの人苦手なんですよね・・。」

苦笑する櫻。

「それやったら、持て行くよ?いぇ、持って行かさしてくださぃ!!」

手を合わせ、願う走。

「え?良いですよ…?寧ろ、お願いします。」

「あ…ありがとう。」

そう言って、走姉さんは少女みたいな笑顔を浮かべ医療宿の方へ走って行った。

「…?走姉さん何処か痛いのでしょうか?」

「大丈夫だよ?櫻ちゃん。」

後ろから、声をかけたのは山崎だった。

「でも…。ものすごく顔赤かったですよ?」

「姉さんらしいよ。…櫻ちゃんもそのうち分かるんじゃい?」

山崎は、くすッっと小さく笑う。

「…?そうですか?なら、気にしないようにします。」

そう言って、櫻は夕食の用意に取り掛かった。