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第十九訓【泣き顔ってアンマリ見られたくないですよね？】

あれから、小一時間。私はなぜか眠っていたみたいだった。

「…。寝たか…。」

布団に寝かそうとしたが、櫻は土方の服を強く引っ張っていた。

「…。放せよな…。」

ガラッ。

「土方さんただいまでさぁ…。」

さいやくの瞬間に沖田君は帰宅した。

「何やってるんでさあ？土方コノヤロ—？」

「いや、これには…。」

土方の声を聞くわけでもなしに沖田は櫻に手を伸ばす

「…栗娘。泣いてるじゃないですか？」

「ん———。沖田さん？」

若干騒がしかった空気に私は目を覚ました。

「栗娘。土方のヤローに何されたんでさあ？」

「え？あ、私が泣いていたところを慰めて貰っただけですよ？」

「ホントですか？なら良いんでさぁ・・。」

沖田君の目はとっても黒かった。

「栗娘。晩御飯の材料買ってきたでさぁ。」

沖田さんは台所の方を指差した。

「あ、ありがとうございます。沖田さ…。」

私は、沖田さんの人差し指で口を止められた。

「総悟でいいでさぁ…。———。」

「え？そ、総悟君今何て？」

「櫻。小腹がすいたでさぁ…。」

わぁ！ぉ…総悟君が櫻って…。

「はい。何か作りますね！」

私は、とっても嬉しくなって台所に行きました。

「土方さん。今日の晩飯、マヨ禁止でさぁ？」

「な…。マヨ禁止って鬼かてめ—！？」

「違いますぜ。俺は、Sなだけでさぁ…。」

「ムカつく奴だなてめ—は!?」

今日も屯所は大騒ぎです。（笑