二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 真選組★波乱日記★ ( No.226 )
- 日時: 2010/07/06 21:03
- 名前: 月芽麻 (ID: SpLhUj83)
第七十八訓 【人とプレゼントがかぶるのはお約束】
「なにわともあれ副長おめでとうございます。」
「あ?おぉ。ありがとうな紀新。」
不意に言われた、おめでとうという言葉。
少し戸惑いつつも土方は返事した。
「って、事でさっちゃんとうちと紀新君からのプレゼントです。」
そう言って、走姉さんは退と一緒に大きめの箱を持って来た。
「なんだ?そのでけぇ箱。」
「まぁ、副長開けてみてください。」
そう言われ、土方は進んで箱を開けてみる。
「こ…これは。」
「何驚いてるんでさぁ?」
「欲しいもんでも入ってたか?マヨ方。」
土方の後ろから顔を出す二人。
「…なんでさぁ。この気色の悪ぃ食いもんは。」
そう言って、青筋を立てる友里亜と総悟。
「名づけて、走さんお手製マヨケーキデラックス!!」
この鬱陶しい名を全力のテンションで言う走。
「走姉さん。お皿持ってきました。」
そこにやって来たのは、本来主役だったはずの櫻。
「ありがと。さ、土方。アンタ何処が食べたい?あんたらも食べる…やんな?」
「俺は、パス。」
「同じく俺も。」
「これは副長のですから。」
「そうですよ。」
遭いも続けてマヨケーキをパスするご一行。
「な、こんなうめぇもん食わないってお前ら味覚大丈夫か?」
「ソックリ其のまま、土方さんに返しやさぁ。」
「…じゃ、じゃぁ。これは土方。あんたが一人で食ったらええやん?」
こちらも、脂汗の凄い走。
「…?櫻はどうだ、何も言ってなかったが。」
「私ですか?はい、ケーキ私も食べたいです。」
何も分かっていない櫻は笑う。
「さ、櫻ぁぁぁあ!?それは、其れは———!!!」
友里亜は、断固止めようとしたがあえなく其れはスルーされた。
「じゃ、これ櫻ちゃんの分。残りは土方あんたが処分って事で。」
「わかった。ありがとな、こんなプレゼント。」
そう言って、豪快に食べる土方。
「走姉さん。不思議な味です、このケーキマヨネーズの味しかしません。」
「いや、櫻ちゃん!?最初にマヨケーキって言ったよねぇ!?」
櫻の摩訶不思議コメントに全力で突っ込む退。
「あ、マヨ方。コレ、てめぇにプレゼント。」
「俺からもありあさぁ。」
ぽいっ。
と投げられたのは、マヨ。
「…ありがとよ。」
にこやかに受け取る土方。
「土方さん、これ。私からです。」
そう言って、土方に箱に入ったプレゼントを渡す。
「なんでさぁ?」
「コレ…鞘につける紐か?」
「はい、この前の銀時さんとの戦いの時に切れていたようでしたので。」
のほほんと笑う櫻。
「桜の止め具もついてんじゃん。」
そう言って、友里亜は広げる。
「ありがとうな。…櫻。これ。」
土方は、ポケットから小さくて長細い箱を取り出す。
「え?私にですか?」
「試験祝いって事にでもしとけ。」
そう言って、またマヨケーキにがっつく土方。
「櫻ちゃん、開けてみたら?」
走は笑いながら言う。
「は、はい。」
ガサっ。
「わぁ。」
其処にはいっていたのは、桜をあしらった簪とかわいらしいゴムだった。
「櫻、おまえ髪あんま止めてないけど仕事するときに必要だろ?」
「ありがとうございます。」
そう言って、楽しい誕生日会は幕を閉じたのであった。