二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 真選組★波乱日記★ ( No.249 )
日時: 2010/07/20 20:47
名前: 月芽麻 (ID: SpLhUj83)

第八十三訓【パイロットってカッコいいけど乗ってる奴って碌な奴いない】

夜が明け、とうとう噂が地域全体に広まった江戸全体に眩しい日が昇った。

「あ、走姉さん。綺麗な青空ですよ。」

台所から顔を覗かせる櫻は、明るい声で言う。

「ホンマやなぁ。コレで、御月様も綺麗に出るやろうて。」

「そうですね。」

爽やかに櫻は笑う。

すると、この快適な朝に似つかない声が屯所の廊下を駆け巡った。

「副長ぅぅぅぅううう!!!」

「この声は…さっちゃんやろ。」

走は、そう言うと廊下に顔を出した。

「さっちゃん、朝から何騒いどるねんな。」

「姉さん?…あ、そんな事より副長知らない?」

焦った顔で、我らが地味っ子…山崎が言う。

「副長?あぁ、土方さんならまだ部屋に居るんちゃうの?」

「分かった、ありがと姉さん。」

「えぇ。其れは良いけど…何でそんな慌てとんの?」

首をかしげる、走に山崎は小さな声で答える。

「宙翔…要隊長さんが帰ったんだよ!!」

それじゃ、と言わんばかりに山崎は走って行った。

「走姉さんどうしましたか?眼が点になっているのですが。」

「帰って来たんか…隊長。」

ぼそっと、走姉さんはそう言うと何も言わず料理を再び作り始めた。

ガタッ。

「?。」

扉が開いた音に反応し、二人同時にそちらの方を向いた。

「えっと…どちら様——。」

「お帰りなさい。宙翔君。」

走はそう言って、目の前の男の人に笑いかけた。

「まだ笑ってくれるんだ…。只今、走姉さん。」

「?。えっと、走姉さん。こちらの方は。」

そう言った、瞬間櫻の目の前に宙翔と言う人の顔があった。

「この子が、徠に書いてあった櫻ちゃん?」

「そうやで、可愛いやろ?」

「??。」

私は何がなんだかよく分からずに眼をまいている。

「ハハ。この子ちょっと混乱してるや。」

「そりゃぁ、見た事ねぇ奴が居るからだろ?」

その声の主にきずき、櫻はそちらに目をやる。

「土方さん?」

「おっ、久しぶりトシやん。」

土方さんを、トシやんというこの人…いったい何者なのでしょうか?