二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 真選組★波乱日記★ ( No.33 )
日時: 2010/01/22 20:48
名前: 月芽麻 (ID: iEydDqYB)

第二十四訓【剣に魂を込める】

「ふぅ〜。疲れやしたぜぇ。」

ここは、剣道場の一角の縁側である。

「流石に、三時間も稽古だと疲れますね?」

私は、額の汗を拭きながら言った。

「しっかし、あんだけ剣触れるたぁ、大したもんだぜぃ。」

「そうかな?沖田くんの教えがいいだけだよ。」

頬をポリポリ掻きながら返答。

「櫻、誰かに剣でも習ってたんでぃ?」

「え?いえ…特に。」

急に櫻は、俯いた。

「どうしたんでい。櫻?」

「昔、ある人に教えて貰ったんです。」

急に、櫻は立ち上がってこっちを見て言った。

「剣は、戦うために振るんじゃない。大切なものを守るために振るんだ。って、言われたんです。」

「ほぅ。それは、いい言葉だな。櫻ちゃん。」

「こ、近藤さん?」

そこにいたのは、局長だった。

「その言葉にまだ続きはあるのか?」

「…。あ、はい。だから、守るための剣には、心を込めろ。お前の魂を。」

「魂だけであんなに、触れるもんなんでさぁ?」

不思議そうに、沖田は聞いた。

「総悟。魂は込めることに意味があるんだぞ?」

「ふう〜ん。そうですかい。」

「さ、晩御飯の用意しなくちゃだめですね。」

櫻は、台所の方に走り出そうとした。

———その時。

「黒髪の剣士…さん?」

櫻の足が急に止まった。

「へェ?あれは、土方さんですぜぇ?櫻。」

はっ。

「ぁ…。そ、そうですね。」

何事もなかったように、櫻は台所にかけて行った。