二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 真選組★波乱日記★ ( No.37 )
日時: 2010/01/24 19:54
名前: 月芽麻 (ID: iEydDqYB)

第二十六訓【山崎の優しさ】

———私はあの後どうなったんだろ?

たしか、誰かに殴られたんだっけ…。

まぁ、あれだけ我を忘れて叫んでたらね…。

ホント…。私、どうしたんだろう?あんな事思い出して。

ガラッ。

ん?誰か入ってきた。誰だろ。

「んっ…。痛…、山崎君。」

私は、頭をさすりながら起き上った。

「あ、櫻ちゃん。大丈夫?」

悲しげな表情で、山崎君はこっちを見る。

「はい。大丈夫ですよ?なんか、昨日の今日ですみません。」

「ならいいんだけどね。…所で櫻ちゃん。」

何か聞きずらそうに、山崎君は口を開く。

「その、櫻ちゃんって、血が苦手なのかい?」

それは、突拍子もない事だった。

「な、何でですか?私は、血の中で育ったようなものなんですよ?」

「だって、櫻ちゃん。まな板に落ちた血を見て錯乱してたから。」

ぁ…。その事か、これは話すべき・・・事だろう。

「幼い時の、自分を思い出したんです。血の中で私は、父を母を…。目の前で殺された所を…。」

ぽたっ。

!?。また、私泣いてるんだ。馬鹿みたいだな…。

グイッ。

「え?山崎君?」

私は、山崎君に手をひかれバランスを崩し、山崎君の胸の中にいた。

「ごめんね…。櫻ちゃん。悲しい事思い出させて。」

ギュッ。

山崎君は、優しくそして暖かい気持ちでわたしを抱きしめた。