二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 真選組★波乱日記★ ( No.489 )
日時: 2010/08/23 20:26
名前: 月芽麻 (ID: H5up09UV)

第九十九訓【弁当の八割は冷凍物】

——今すぐ、地上へ逃げろ。

そう言って、あの人は小さく笑っていた。

「あの人…撫子に似とるな。」

その人の背中は見えなかったけど、美紅は道のある方を見て呟いた。

「…逃げよぉ。地上に…。」

そう言って、少し考えた美紅は有る場所へと向かった。

——その頃真選組は。

「紅い月…ですね。」

静まり返っているにすんだ声が響いた。

「あ、姫。珍しいねこんな行事に参加するなんて。」

「珍しいとは心外ですよ。大体、宙翔君はいつ帰って来たんですか?」

ちょっと疲れ気味の姫月はそう言う。

「姫もそんな事言うのですか? 僕は先日辺りからいますよ。」

「…そうですか。それより、本日は綺麗な月ですね。」

「そうですね。姫月さんは何か短冊書いてきたのですか?」

そんな二人の短い会話に、走姉さんは入って行った。

「えぇ、コレ飾っといてもらえますか?走君。」

「はい。さっちゃん、ちょっと皆の短冊飾るの手伝って。」

そう言うと、その声に反応して櫻と山崎が現れた。

「私も手伝いますよ、走姉さん。」

「コレ持って言ったらいいの?じゃぁ、行こうか櫻ちゃん。」

「はい。」

そう言って、山崎と櫻は真選組屯所内の中池のある庭へと短冊を持って行った。

——所戻って、月の都。

「此処が…月地池?此処にはいれば地上に行けるって言ってたし…。」

ためらってたら運は切り開けへんからな…。そう心に呟くと美紅の足は池の中へと入っ——ダイブした。

——最後にダイブってのもアレやけど…撫子元気でな。また、会えたえら一緒に笑お?

——紅月が満ちるまで後—— 五分。