二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 真選組★波乱日記★ ( No.658 )
日時: 2010/10/30 19:48
名前: 月芽麻 (ID: H5up09UV)

第百二十一訓【お餅と僕とそれから銀髪 中編←】

今日もすこぶる快晴だった。

最近、ずっと資料やグラフばっかり読んでいたから気が滅入りがちだったので外の空気は其れなりに新鮮なものであった。

まぁ、お餅があったから僕は今生きているんだと思う。

「でも、やっぱり外で食べる方がおいしいなぁ。」

と、行きつけの甘味処でほのぼのとお茶と餡餅を食べてる初恋。

「麗も一緒にくればよかったのに…。」

一応優しさとして、基地を出るときに麗にお餅や行かない?って、笑顔で言ったら…。

——誰が、主と行きやがるのですか?主と行ったら帰りが遅くなりますから嫌。

と、真顔で言われた訳でして…。

「麗って、お餅嫌いだったけ…?」

まぁ、そんな事を言ってる時点であぁ、やっぱりお餅隊長なんだなと実感しちゃうわけでして。

「そうだ、御土産はお餅で良いや。」

でも、気前がいいってのもまた一理ありそうですね。お餅関連だけですが。

「っ…あーあ。お餅切れちゃった。叔母ちゃーん、お餅御代り。」

すると奥からは、はいよーと軽い返事が返ってくる。

「後は、御茶を飲んでゆっくりしようかな。」

「誰かと思えば、大串君じゃん。」

御茶に口をつけようと思ったとたんに、不意に声をかけられた。

「…へ?」

因みに、初恋は雨欟と言う名字である決して、大串と言う名字ではない。

「ぎ、銀時…?如何したの。」

そこにいたのは、銀色の髪のプー太郎——銀さんであった。

「如何したもねえだろ。餅食いに来たんだよ、餅。」

「あぁ、なるほど…って、僕は大串君じゃないからね!?雨欟って何かい言ったらわかるんだよ。」

「…あぁ、ごめん。初恋か、大串くんかと思ったわ。」

苦笑いしながら僕の隣に座る銀時。因みに、こいつが僕の言う戦友らしき人である。

「大串君って、本当にいるの?」

「あぁ、テメェにそっくりな奴がな。」

「そうなんだ。…で、銀時は今だ甘いものにぞっこん中なの?」

叔母ちゃんが持って来たお餅を受け取り初恋は食べ始める。

「そうだけど。何か問題あるか?モチラー。」

「何だよ、そのマヨラーみたいなノリの言葉…。そんな、僕が餅ばっかり食べてると思ってるの!?」

「あぁ。だって、テメェ。戦争中の時もずっと餅食ってたろうが。」

「今はそんな事しないよ!?ちゃんと間食だけは違う物食べてるようにしてるんだから!!」

間食だけ=間食以外は全部餅。そんな方程式が一瞬にして銀時の頭の中に立つ。

「テメェ。ソレほとんど餅しかくってねぇだろうがぁぁ!!」

銀時は、初恋の餅を取り上げて言う。

「あぅ。僕の餅ぃ。」

「たくっ。ホントあの時からかわんねぇな、初恋は。」

「銀時が、変っただけのような気がするけど?」

「そうかもしんねぇな。よし、叔母ちゃーん、お餅もうふた皿追加!!」

「え?何、銀時奢ってくれんの?」

「いや、逆。」

「僕が奢るんですかぁぁ!!」

銀時も追加され、お餅隊長の休日はもう少し長引くみたい。