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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re:おとなしい獣 ( No.328 )
- 日時: 2010/07/24 12:49
- 名前: 柚莉(●>ω<●) (ID: /dA6IieT)
- 参照: http://id34.fm-p.jp/161/id2772/
高杉Side
「ん・・」
俺は誰かが敷いてくれてた布団の上にいた。
俺は自分で布団を敷いた覚えはないんだけどなァ。
あ、そっか。
確か、花梨と話していたら倒れたんだっけ。
万斉に、晋助熱があるでござるから今日は安静にしときなされ。
と、言われたが勝手に出歩いて、花梨を見つけて、船につれてきて、花梨と話してたら倒れたんだっけなァ?
俺としたことが情けないなァ。
「ん・・晋・・・助大・・丈夫・・?」
ん?
よく見たら隣で花梨がスヤスヤと眠っている。
こいつは、のんきな者だなァ?
しかも、寝言でも俺を心配してくれるとはありがたい奴だ。
よく見たら、花梨の隣には洗面器が置いてあった。
水も入ってるしタオルがあるから多分一晩中看病をしてくれたんだなァ?
俺は寝ている花梨の頭の上にそっと手を置いた。
「ありがとよ・・」
しかも、こいつはあいつにそっくりだ。
そういえば、俺が熱が出たときあいつもこうやって一晩中看病をしてくれてたなァ。
寝言で俺の名前を呼んでてたしなァ。
よく顔を見ればそっくりだ。
だが、あいつはこの世にもう居ないな。
死ぬ時まで分かり切っている事を言ってたなァ。
『愛してたよ・・』
と、言ってあいつは息を引き取ったしな。
だが、こいつを見てると記憶の奥にしまいこんだ思い出が蘇ってくるなァ・・。
「燐嘉(りんか)・・・」
俺はもう一度おまえに会いたいなァ?
高杉には自然と優しい笑みがこぼれていた。
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