二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: REBORN 開闢の大空へ コメ求む!! ( No.27 )
日時: 2010/04/03 11:19
名前: 風 (ID: D71pwe7j)
参照:  

璃亜へ
そっ♪
じゃぁ,早速vv

小休止結構好評で嬉しいです!!



REBORN 開闢の大空へEp2 第二十話「死の嵐へ」


白雪の上で苦しみもがくベルフェゴール達の前でまさかの光景が広がる。
先程まで共闘していたザクロがシルバニアの体を手刀で貫いているのだ。
ボタボタと血が噴出しシルバニアの目から少しずつ生気が消えて行く。

ベルフェゴール「マジかよ…俺等の苦戦した相手を一撃!?」

そう,純粋過ぎるが故に大いなる痛みを与える雨の炎に喘ぐベルフェゴールは言う。
次の瞬間だった…



                        ___「何ヤッてンだお前?」


ビクゥ!!?


シルバニアの体が突然,形を失い液状化して雪面に崩落する。
その人間の死とは余りにも掛け離れた様を見てザクロは驚く。その時後ろから声が響く。


ドクンドクン___ザクロ「嘘だろ?」
シルバニア「現実なんてのは何時だって幻想的で不確かなものだ…」

何も無かったかのように大雨巨亀に乗っかりながら煙草を蒸かす男の姿が其処にはあった。
最初から雨の炎を応用して人間に見せて作ったダミーだったのだ。
それ程の事が出来るのがシルバニアなのだ。その芸術を見て同じ雨の炎の持主は舌打した。

ルメルー『マジか!?あんな事が可能なのか!!?』

今までやろうともしなかった超絶技巧,容易く目の前の男は遣って退けた。
さも当然のように…その様を見てルメルーは苦しんだ振りをする。
実は彼は既にシルバニアの雨の炎の苦しみから解放されている。自らの力により…



ザクロ「……雨如きが」
シルバニア「心外だなぁ…芸術的な技だったろうあれ?逃げる為に使うんだけどね基本」

ダン…ザクロ「気に喰わねぇんだよ!俺は1人で王に…」

ザクロはシルバニアを裏切り殺そうと向かってくる。それを冷徹に見据えシルバニアは言う。

シルバニア「今回は大技を放つためのダミーだ」



              カッ…

ザクロ「!?」



                      「超圧縮レーザーダ」



ブシュアアアアアアァァァァァァァァ〜


大雨巨亀から噴出される超絶たる圧縮率の水流がザクロの自慢の鋼鉄の皮膚を容易く切裂く。
ザクロの体は真っ二つになり雪原一面に血の海を造り腸が心臓が飛びで骨が見える。
一瞬の意識の中ザクロは言う。



                    ___「俺の人生はこんなじゃ…ねぇ筈」


言い切ることも出来ずにザクロは倒れた。
過去の栄光に縋るように輝かしい未来を勝ち取ろうとするように緩慢に崩れ去る。

その頃,ルメルーは今だ後遺症で重い足を動かしながら全力でベルフェゴールを抱えていた。

ドスドス…ベルフェゴール「おいてけ!共倒れになる…」
ルメルー「黙れ…舌噛むぞ!」

その様を見てシルバニアは頭をバリバリと掻きながら言う。

シルバニア「その嵐の野郎の言ってる事が正しい…共倒れしたくねぇ」

ブォッ…ルメルー「水滅絶刀」ドパアァン


ルメルーが全速力で投げた刀はシルバニアの肩辺りに命中して巨亀とシルバニアを縫い付けた。
奴の苦しみ様とフェイクとの違い,声を出して苦しむ様から本物だと理解出来る。
彼がもがく間にルメルーは逃げた。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ツナ・獄寺・リウサイド〜

3人はヴァン・ハットレイと言う少年と行動を共にしていた。
ヴァンは純真そうで慈愛の精神がこの年で備わっていて年相応の感性を持った可愛らしい少年だった。
リウは最初の危惧が嘘だと言うことを信じながらヴァンと付き合った。
ヴァンとは歩いて直ぐの街で人探しの専門家に届ける気だが其れまでの間仲良くしようと思った。

ヴァン「ねぇ,リウ姉ちゃん,獄寺兄ちゃんは何であんなに何時も厳しい顔なの?」

リウ「………性分だろう。別にお前を嫌っている訳じゃないと思うよ?」
ヴァン「そっかぁ,良かった」

リウの言葉を全く疑う様でもなく少年は笑った。
笑顔の素敵な目元の美しい青の瞳の少年……リウは思わず頬を赤らめる。

リウ『アイツと私が結婚して子供を生んだらこんな子供が生まれてくるだろうか?』

そんな未来の夢を見ながらリウは微笑んだ。
その夢は来ないと知る良しもない。


リウ「所でヴァン…お前の家族は今何してるんだ?」
ヴァン「分らない…ずっと前に僕は逸れちゃって…生きてると良いなぁ」

リウ「生きてるさ…そして,お前を必死で探してる」

ヴァンの悲しげな声に呼応するようにリウの心が締め付けられる。
リウは少年の心の闇を少しでも温めようと自らの体を寄せ付ける。
リウの胸の感触がしたのかヴァンは顔を赤らめる。

ヴァン「獄寺お兄ちゃん達遅いね?」
リウ「あぁ,そうだな…」


言いたい事は山ほどあるが会話が途切れ2人は獄寺たちを待っている事を思い出し嘆息する。
其処に獄寺達の声が響いてきた。

ツナ「遅くなってゴメン!リングの鉱石発見だよ♪」
リウ「!!!」


ヴァン「綺麗♪」パシィ
ツナ「あっ!ヴァン君,それ玩具じゃ…」

ヴァンは無邪気な子供のようにツナの持つ鉱石を取り眺める。
綺麗に輝くそれに魅惑されヴァンは「欲しい」と言い出す。
それを「十代目を困らせるな!」獄寺が静止する。其処に光の球が落下してきた。



                     ズドォン…


リウ「誰だ?」バッ


皆は逸早くその攻撃に気付きヴァンを抱えて飛散した。
そして,攻撃の来た上空を見上げ敵の存在を確認する。
相手は2人の女性…イグランティカファミリーの面々だった。
そして,その後ろにリアル六弔花も居る。リアル六弔花は1人,トリカブトのみだった。
完全に押されているようでボロボロだ。戦いの最中にツナ達を見つけて攻撃を仕掛けてきたらしい。


獄寺「あれはリアル六弔花の!」
ツナ「トリカブト……しかも本気の状態だ!幾ら2人だからってアイツを…」

リウ「参ったな」
ヴァン「ねぇ,あの人達もマフィア?」

リウ「あぁ,あの不気味な仮面の奴は仲間だ」

そう言いながら是から行われる凄惨な戦いを見せまいとリウは少年を抱えて岩陰へと移動した。
その瞬間トリカブトがヴァンとリウに視線を見やり言う。



トリカブト「少年…災いの萌し…」
リウと獄寺の心臓が爆ぜる。
矢張りはあのシルバニア・ハッドレイの息子なのかと………


_____________________

了平・ラル・ディアブロサイド___


彼等がツヴァラサットファミリーに幽閉されて5時間が過ぎた。
流石に暗闇にも慣れ3人とも平常心で暴れることも無くなった。
番人が3時間事に交代で有る事もボックス兵器を装備していない事も分った。
扉は堅くボックス無しで壊す事は出来ないが1つ手段が有った。
それは,鬼である筈のラルが相手を色仕掛けして扉を開かせるという方法だ。
マフィアの下位の連中は大概女に飢えていて誑かせば簡単に扉を開くだろう。
だが,肝心のラルが其れをしたくない。自らの性格やプライドに関わるからだ。


だが,彼女も5時間立ち遂に諦めた様で其れを決行する。

ウィー…門番「どう致しましたか!?」

了平「あんなに色っぽいラルは始めてみた」
ディアブロ「滅多に見れねぇ奇跡だな…」

バキドス…ラル「はあぁ〜〜〜…お前等,此処を出たら殺す」ドン!

了平・ディアブロ『本気だ!!!』


当然の如くラルの色仕掛けに掛かり扉を開きラルにウサ晴らしとばかりに殴り殺される門番。
其れを見ながらあの暗闇での色っぽい声の女らしいラルは矢張り演技なのだと了平達は悟る。
ラルの事を宥めながら奪われたボックス兵器のある方へと3人は進む。
所々に配置されている兵達を虐めながら…


アージェ「さてと俺もソロソロ出番かな?」

ボキボキと老体を鳴らしながらアージェは酒一瓶を飲み干して言った。


                                   END


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