二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: REBORN 開闢の大空へ コメ求む!! ( No.37 )
日時: 2010/05/20 18:22
名前: 風 (ID: GEbzXJEw)
参照:  

智那へ

上げ有難うなのです^^


REBORN 開闢の大空へEp2 第二十一話「死の嵐 Part1」

堕ちたグラスが砕け散り破片は四散する。
彼女達は無論気付いてなど居ない。
老体にしてこのファミリー最強の男の一角,アージェが待ち構えている事等。
ツヴァラサットファミリー門外顧問筆頭,ボンゴレファミリーの門外顧問の家光の師だ。
彼の嵐の焔は超絶なる威力でリアル六弔花のザクロなど目では無いとされる。

ラル「さっさと,こんな所はおさらばだ!!」
ディアブロ「____綺麗なお嬢さんも居ないし…夜でもないしな」
ラル「貴様の趣味など知るか」

ディアブロ「……後ろ,何か強そうなの来てるな」クルッ

親指を立て後ろに向けてディアブロが抑揚の無い冷たい声で言い放つ。
それに反応した了平がクルリと後ろを振り向く。その後ろ側には鎖を体中に巻いた巨漢が居た。
巨漢はフランケンの様な顔で理性など無い風情で突進してきた。

ズンズンズン…巨人「踏み潰す!ボンゴレ晴れの守護者!!」カッ…
了平「リングの戦いを知らぬ奴など勝負にならん…我竜!」


彼は手加減する必要は無しと自らのメインボックスを解放しボクシングの戦闘スタイルをとる。
瞬間,光り輝きマキシマムキャノンが巨漢の頭部を捕らえる。巨漢は壁ごと吹飛び気絶する。
死なない程度の加減はしたと了平は言い走り出した。


ディアブロ「眩しいな……あの暗闇は良かった」
ラル「根暗が…」
パンパン…一般兵「ぐあぁ!足が!!」ドサァ…

ディアブロ「前,見ろ…根暗でもどうでも良いが囲まれるのは嫌いだ。」
ラル「私もだ。然し,狂狼が優しい物だな」
ディアブロ「奪う価値も無い命だ…」


ディアブロはサーヴァインファミリーで一番,冷徹な暗殺者タイプの男だ。
然し,闘いと成ると誰にも聞こえない見えない場所まで相手を追い込み絶叫しながら殺す。
その様を奇跡的に目撃した男の情報から狂狼や悪魔の使い・闇夜の死神などと呼ばれる。
本人は「月光仮面」が良いなどと一番馬鹿げた異名を名乗っているが広まっては居ない。

ガシャァン…アージェ「ツヴァラサットの戦士たちよ。
此処からは将たる私がボンゴレの犬の相手をする。無傷の者は傷付き倒れた者を連れて去れ」


了平達の目の前に聳える大きな塔の様な高台の様な建物から堕ちたグラスが割れた瞬間…
尊大な老人の声が響き渡る。3人は上を見上げラルは震え上がる。


ラル『あれは……』


                                 家光様の師匠_____

それは,ラルが家光の所持する写真で確認した事のある人物だった。



                  『俺の師匠ダ…年甲斐モ無く元気ナ迷惑な人サ』


と,迷惑と言いながらも慕っていた事が分る様な風で楽しげに言っていたのを思い出す。
そして,確認の為に彼女はアージェへと声を掛ける。それは彼にとって地雷だった。
家光の名は彼が今最も聞きたくない日本人の名だった。知る良しも無くラルは言う。

ラル「貴方は…」
アージェ「ふむ?何かな…」フワッ…

ボックス兵器により高い塔から飛び降りる様に老人は降りてきて着地する。
ラルは近付いた老人との距離を感じその存在感に汗を流す。
半端なプレッシャーではなかった。

ラル「家光様の師匠とお見受け…」ドッ
アージェ「家光ぅ?門外顧問の家光かぁ!!?」




                                _______ゾク!!!!


尋常じゃない存在感と重圧が圧し掛かる。遠く離れていた覚悟の足りない兵が気絶するほどの。
百戦錬磨の実力と重鎮としての威厳を今尚体現している男に3人は畏怖を感じた。

ディアブロ『爺の放つ殺気か……是が嵐の王………コイツと戦って逃げる事が出来るか?
勝てるなんて驕りが過ぎる………』

普段,氷のように冷静な筈のディアブロの額から大量の汗が吹き出る。
了平はと言えば形態変化させて臨戦態勢を引いている。その瞬間だった。


アージェ「嵐鷲(イーグレイ・テンペスタ)」




            ドッ



                              ドパァ——————

ラルの体を突然の一撃が貫いた。
腹部だった。臓物を根こそぎ奪い取りラル・ミルチは絶命した。
晴れ属性の強力なボックス兵器を持ち回復の得意な了平が居ても関係など無い。
即死だった。
だが,了平は声を荒げてラルの回復を試みる。


了平「ラル…ラル・ミルチ!!!貴様,何時も俺たちを馬鹿にしてそんな簡単に……簡単に!」


ディアブロ「人間死ぬ時は死ぬのさ」
了平「貴様!!!!!」



                             貴様あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!

了平は怒りに震えディアブロの胸倉を掴んだ。
然し,ディアブロは何も悪い事は言っていないと言った風情で何食わぬ顔だ。
了平は怒りに震えた声で言う。付き合った時間が短いからラルを知らないからそんな事を言えると。
だが,ディアブロは言う。


ディアブロ「———————その前に遣る事があるだろう……目の前の爺を殺してから叫べ!!!」

了平「すまん………その通りだ」

その声は間違えなく仲間を失って絶望している心の通った者の悲しみの声だった。
了平は理解した。関係を持った時間が例え短くても仲間としての意識は既に芽生えていたと。


アージェ「詰らん三文芝居はもう終いか?どちらから来る若いの?」
了平・ディアブロ「両方でくるに決まってるだろうが!!!」


アージェと了平達の戦いの開幕ベルが鳴らされた。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

雲雀・フォール・フランサイド

フォールの幻術の技術と死霧智の幻術の技術は互角だった。
然し,今までルメルー達義兄に護られていた彼女と数々の戦いを経てきた彼とでは年季が違う。
徐々に彼女は押され始めていた。
然し,戦った時間を考えると頑張ったと言える様に見えるのも幻術以外の実力差を考えて事実だ。
理由は単純だ。死霧智が彼女を面白く感じ会話を始めたのだ。

智「いやぁ,苺もっと持ってくるねぇ♪」
フォール「うん♪」

そう言うと彼は何処かへと消えていった。そう,追詰められ始めたのは実はとうの前。
追詰められた後,フォールが「痛いよ〜」と泣き出し智それにキュンと成り結果今の状況となる。

フラン「是は闘いと言うのですか?」
雲雀「失望だよフォール・リー」

フランはこの闘いが長引き取りあえず彼女の身の安全がそれなりに確保された感じでホッとする。
雲雀は呆れるばかりだ。正直,ホッとしているフランも呆れてはいる。

ダン…智「買ってきたぁ♪ほらぁ,リスの様に頬張りな♪」
フォール「うん♪」パクパクパク

小さな苺を彼女は思い切り味わう様に食べる。
その様をペットに餌を与えるご主人の様な温かい目で智は見つめている。
戦場の筈なのに何とも和やかだ。

フォール「ねぇねぇ智兄♪書道得意なんでしょう?書いてぇ♪」
智「良いよぉ」

フラン『軽っ!!!』
バババッ…フォール「うわぁ,格好良い!迫力有るぅ,で何て書いてあるのぉ?」
智「萌えって書いて有るんだよぉ♪」

フォール「萌えってオタクさん達の使う萌えですかぁ?」
智「うんうん♪オタクは素晴らしいよねぇ,凄い格好良い生き物達さ^^」
雲雀「やれやれついて行けないな」

フォールの妹系のオネダリにすっかり惚れ込んだ智は書道五段の腕前を仕方なく然し気前良く見せる。
彼女は無邪気に褒めてどんな字を書いたのか聞く。そして,意味を知ると苦笑いしてみる。
それも智の可笑しな趣向を楽しむための物だ。すっかりこの空間は彼女と死霧智の空間となっている。



ガシィ…智「それでは君の希望も沢山聞いたし僕の希望も聞いて…」
フラン「ホワット!?」

フランは突然,フォールの手を掴む死霧に驚き目を背ける。
健全で健気な嫉妬表現だ。

死霧のそれに応えフォールは立ち上がり踊り始める。智の絶妙なリードに彼女は身を委ねる。

スッ___雲雀「ワォ…芸術的だね」

今までの馴れ合い・飯事に飽き飽きしていた雲雀も是には絶賛の声を上げる。
それだけ智の技術は旨く洗練されていた。
フォールは男2人に見られながら踊る事に少し恥かしさを感じ顔を赤らめる。


智「顔を赤らめる君も美しいよ♪」
フォール「有難う」


ワナワナ…フラン「負けません…僕は負けませんよ?」
雲雀「踊りのリードを持たれている時点で負けだと思うけど?」
フラン「!!!その通りですが……」


雲雀の気のない言葉がフランに火をつけた。
彼は勇み足で死霧智の下へ歩みマーモン直伝の強力な幻術を掛ける。


         ゾッ____




                巨大ナ刃が幾つモ体ノ中かラ現れルのダ.........



         詰リ痛苦—————




                 =然シ智は何を感じル訳デもなク口ヲ尖らセ=



                   突然ノ攻撃ヲ喰らイ怯えル彼女ヲ抱エる——————


そして___


ゾッ___智「怯えてるじゃないか…君彼女に恋愛感情有ったんだろう?」
グッ…フォール「うっ…うぅ,死霧兄……怖いよぉ…痛いよぉ」
フラン「フォールさん!?ミーはそんな積りじゃ……そんな,フォールさんにまで…」

死霧1人を狙った筈なので近くに居たからと言って思い人であるフォールにまで悪夢を見せた。
激昂していなければ有り得ないミスにフランは憤る。

智「失格だな!!!」ドッ


何よりも残酷で冷淡な声で智は震えながら応えた。次の瞬間。




霧鴉が発動される。



                    =ソシて,幼イフランは心臓を抉らレた=



一時の感情に流されて油断する敵に向かっていき一撃で仕留められず逆鱗に触れ息絶える。
不憫で,残酷な末路が幼き少年の前には横たわっていた。



ドッ…フラン「師匠———————」
雲雀「!!!!!」


フォール「えっ?フラン君?フラン君!!?」
智「姫……邪魔者は排除しました」ドッ…

フォール「フラン君!!!放して…フラン君が!!!」
彼女は自分に非があるのだと瞬間的に感じ智の腕から逃れようともがく。
然し,智は強く抱いたまま放さない。倒れた小柄な少年から血がドクドクと流れ出る。
目は既に空ろだ。



                 —————ゴメンなさイ


                             絶対,師匠ヨり先に死なナイって…




            _____約束しタノに



                        〜絶対,目的ハ達成スるマで死ナないッて〜




                                  約束———————



約束とは自らに立てた誓いと師であるマーモンと交わした約束。
幼い少年にとって容易く護れる物だと思っていたソレは両方とも達成する事無く終るのだった。
場の和んだ空気は一変して悪夢へと変遷した。




                                       ∞END∞


NEXT⇒第二十二話「死の嵐 Part2」

〜ちょっとじゃれ合い〜
フラン「まさか,こんなにあっさり死ぬなんて」
ラル「同感だ……緊迫感を出すためとは言え酷すぎる」

幻騎士「忘れていないか?」
フラン「っていうか原作ではミーの師匠は骸様なのに」
ラル「諦めろ…この小説でお前が出た時,それは判明して居なかった。
風的にはマーモンの方がしっくり来たんだろう」
マーモン「よくも僕の弟子を殺してくれたな風!!」

ラル「アルコバレーノ…」
風「お許しぃぃぃぃぃぃ!!!!!!フランファンとラルファンの方々もお許しぃぃぃぃぃぃ!!!!」
幻騎士「俺を………」


フラン「ん?」
ラル「何だ…幻騎士か…たった一話とちょっとで死んだ」
幻騎士「無念!」