二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ポケスペ第1章】 足跡 【本日5回目】 ( No.8 )
- 日時: 2010/01/13 13:15
- 名前: むつき ◆LW1MLyeKg. (ID: eCrj8qey)
- 参照: ブラック視点
第7話【 木の上から 】
「ふう……」
危なかったぜ。まさかレッドが自力でカイリューから降りるとはな。
そして運よく木に落ちてなんとか助かったとか。
……ちなみにカイリューは俺のポケモン。本当は誰にもバラしたくないが。
こんな大きなポケモンを持っていたら驚かれるだろうし。
「……それにしても……」
俺はカイリューに乗って上空からレッドとホワイトの様子を見る。
……グリーンもいる。どうやらジムだかなんだかの話をしているらしい。
興味ないけどな。
……ホワイトはレッドの応援とかだろう。アイツはジムに挑戦できるレベルじゃない。
俺はニビシティに生えている木の上でポケギアを再び出した。
「……もしもしー?」
≪あ、ブラック? その後の様子は?≫
「レッドとグリーンって奴がジムに挑戦しようとしてると言った方がいいな?」
≪ふーん……≫
ここからは見えないが、どう考えてもブルーの顔はニヤニヤしているに違いない。
俺はブルーと連絡を取った後、〝とある人物〟に電話をかけた。
「……もしもーし?」
≪……もしかして兄さん?≫
「オレンジ? オレンジなのか?」
高い声で幼い8歳の女の子の声。そして〝兄さん〟と呼ぶ声。……オレンジだ。
オレンジは、分け合って俺とブルーと……同い年の男の子と兄弟関係に至っている。
今はきっとどこかの隠れ家にいるのだろう。
≪どーしたの? なんかよーじあんのー?≫
「……いや、特にないけど……」
≪カントー地方ってどんな風なのー?≫
オレンジにそう言われて、「うーん」と唸る。
オレンジの住んでいる〝ジョウト地方〟と大抵変わらないと思うんだがなぁ……。
「あ、そういえば……」
≪どーしたのー?≫
「シルバーいる?」
≪あ、うんちょっと待っててー≫
オレンジは雑音が入らないようにポケギアを抑えようとしたのか、指で押さえる雑音が入った。という事は、やりとりも聞こえてしまうのではないか?
≪シルバー! 兄さんから電話ー。でないと寂しくて泣いちゃうってー≫
……おいおい、誘い方誘い方!!
俺は寂しくても死ぬようなウサギじゃないぞ?
って言っているのにシルバーは電話に出るのか。
≪いつの間に情けなくなった? 兄さん≫
「シルバー……それは聞き間違いのどれでもないんだぜ?」
≪それより……急に電話してなんかあったり……≫
「……特に何もないが……」
そうだな……一応ブルーは元気だよって伝えとくか。あいつはシスコンだしな。まぁ俺はロリコンでもショタコンでもねーけど。
後は……俺の事でも大まかに報告しておくか。
≪そうか……≫
「一応オレンジにもそう伝えておいてくれ。あと……」
≪……?≫
「あ、いやなんでもない。お前に話すのは少し早い気がするからよ」
きっとシルバーは電話の向こうで「?」な顔をきっとしている。
うん、早い早い。だからあえて言わないでおこう。
……そして俺はジョウトに住んでいる……〝血の繋がらない弟と妹〟との連絡を終えた。
下を見下ろすと、ピカチュウとレッドとホワイト。
……そういえばピカチュウは2匹いるが……レッドとホワイトで捕獲をしたのか?
……ホワイトのピカチュウはなついているが、レッドのピカチュウは……なつくどころか、手なずけてられてない。
……本当へジムに挑戦する気なのか?