二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: フェアリーテイル 〜FAIRYTAIL〜 35話更新 ( No.125 )
日時: 2010/09/26 11:37
名前: アビス (ID: U3CBWc3a)

36話〜家族のために!!フェアリーロウ発動〜




「こん・・・のぉ・・!!」

—バチバチ!!バチッ!!—

「力まんほうがいいぞ。余計に苦しむ事になる」

力を振りしぼってもジョゼの拘束から逃れる事が出来ない。
それどころか、少しずつ絞め上げる力が強くなってきている。

「くくく・・・。あの男がもし今この場にいたらどんな表情をするでしょうねぇ?
愛するギルドは崩れ、愛する仲間が全滅していたら、あの男はどんな気持ちになるでしょうねぇ?

ふふっ・・・。さそや気持ちの良い表情を見せてくれるでしょうねぇ」

ジョゼのマカロフを侮辱する言葉にエルザとカムイは互いに笑みを浮かべた。
それを見たジョゼが不満気な表情で言った。

「何が可笑しいのです?」

カムイはさらに笑みを浮かべると言った。

「なに・・・・。お前の言ってる事と・・やってる事が・・・あまりにもずれ過ぎて笑っちまっただけだよ」

「ほう・・・。この状況でよくそんな戯言をほざけますね?」

「当たり前だ・・・・。カムイの言っている事は・・戯言でも何でもなく・・・事実だからな」

エルザも同じような笑みを浮かべて言う。ジョゼは二人を見ると、その拳を握りしめた。

「「がああぁぁあぁぁあ!!!!」」

「なら、教えてもらいましょうか?そのずれと言うのを」

「はぁ、はぁ・・・。こんなことやってもじっちゃんは感謝こそすれ、絶望や悲しみなんてしねえんだよ」

カムイの言葉にジョゼは理解できないとばかりに首を振る。

「それこそ狂言ですね。ギルドが崩れ落ち、仲間もここまで傷つけられて、感謝??
なにを馬鹿な事を・・・」

「貴様の様に・・・ギルドの大きさや強さに執着している奴にマスターの考えなど到底分かるまい」

エルザは侮蔑の意味も込めてジョゼに吐き捨てる。

「てめーらが崩した物なんてただの建物だよ。俺らのギルドはどこも崩れちゃいねぇ」

「私たちのギルドはギルドの仲間にある。見かけばかりに囚われている貴様と違って
マスターはギルドの本当のあり方をわかっている」

「それと、もう一つ。さっき言ったな?愛する仲間が全滅していたらって・・・。
残念だったな。俺らを全滅できるギルドなんてこの世に存在しねーよ。
何てったて、俺達はマスター・マカロフが築き上げたフェアリーテイルの魔導士だからな!」

「ふっ・・・。だから貴様がやっていることは、全てずれていると言うのだ」

「・・・なるほど、あなたたちの言い分は分かりました。それを踏まえて私から言いたい事があります。
・・・調子に乗るなよ、ザコどもがあぁぁぁ!!!」

—バチバチバチチバチバチ!!!—

ジョゼが止めとばかりの拳を強く握った。それと同時に二人に巻きついている蛇も異様な力を
発し、二人に巻きつく。二人はすでに叫び声も上げられない状態だった。

—ブワァァ!—

「いくつもの血が流れた。子どもの血じゃ」

突然、ジョゼが出していた魔法が消えた。それと共に何処からか声が響く。

「出来のわりー親のせいで子は痛み、涙した。・・・もう十分じゃ。終わらせねばならん!!!」

「マスター・・」
「じっちゃん・・・」

現れたマスター・マカロフに二人の目から涙がにじむ。それをただ蔑む眼差しを向けるジョゼ。

「天変地異を望むといううのか?」

「それが家族のためならば」

————————————————————

「カムイ、エルザ。ミラたちを連れてここから離れよ」

「・・・カムイ。私たちがここにいたのではマスターの邪魔になる。全てをマスターに任せよう」

カムイは頷くと、グレイとエルフマンを背負う。だが正直、今の状態じゃ二人を背負って歩けそうにない。

「カムイ、エルフマンを俺の背に乗せるんだ」

「チー・・・大丈夫か?」

チーがトラに変わり言った。チーは微笑むと

「ああ。俺もきついが、それでもお前たちに比べればまだ元気な方だ」

「助かる」

カムイはチーにエルフマンを乗せると、エルザと共にその場から離れようとした。

「エルザ!!カムイ!!」

不意にマスターに呼びとめられ、振り向くとマスターが優しい笑顔をこちらに向けていた。

「ワシが来るまでようこいつを足止めしおいた。さすが、ワシの自慢のガキどもじゃ。感謝するぞい!!」

「じっちゃん。そいつ倒したらぶっ壊れたギルド直すぞ!!」

「マスター、ご武運を!!」

————————————————————

「こうして直接会うのは6年ぶりですね。それまでにフェアリーテイルがここまで
大きなギルドになっていようとは。・・・ふふ、もう潰れちゃいましたがね」

「ギルドは形などではない。人と人との和じゃ。
こんな下らん戦争で一人も死ななかった事・・・全てのガキどもに感謝する。よくやった。
フェアリーテイルであることを誇れ!!!」

今ここにマスター・ジョゼとマスター・マカロフ。聖十大魔導士同士の戦いが始まった。
それはまさに天変地異を引き起こしかねない戦いになった。天が荒れ、海が乱れ、大地が揺れる。

「デッドウェイヴ!!」

「はああああぁぁぁぁ!!」

—ギャオオォォォォォォ!!—

「大したものじゃ。その若さでその魔力。聖十の称号を持つだけはある。
その魔力を正しい事に使い、若い世代の手本となっておれば、魔法界の発展へと繋がっていたであろう」

マカロフは本当にそう思っているように言う。だが、それにジョゼは何とも思っていない。

「説教はよしてください・・・」

「フェアリーテイル審判のしきたりにより、貴様に三つ数える間猶予を与える。
・・・ひざまずけ!」

マカロフは巨人化すると掌を重ね、何かを作り出した。

「はっ、ははっ。何を言い出すかと思えば、ひざまずけだぁ!?」

「一つ」

「王国一のギルドが貴様に屈しろだと!!?冗談じゃない!!私は貴様と互角に戦える!!
いや、非常になれる分私の方が強い」

「二つ」

マカロフの手の中の物体が球体になり、どんどん大きくなっていく。

「ひざまずくのは貴様の方だ!!消えろ!!塵となって歴史上から消滅しろ!!!
フェアリィィィィテイィィィィル!!」

「三つ・・・そこまで」

—パンッ!—

マカロフが掌を合わせる。それと共にマカロフから凄まじい光が放たれる。

「妖精に法律(フェアリーロウ)、発動」